アッペンツェルのランツゲマインデ
町の中心にある広場で開かれるランツゲマインデ ( Landsgemeinde ) は、スイスの直接民主主義の象徴だ。現在もアッペンツェル・インナーローデンとグラールスの2州がこの伝統を守っている。
1年に1度有権者が集まるランツゲマインデでは、政治に関する議題が取り上げられ、出席者の挙手によって採決される。
新司法相も出席
汗ばむほどの陽気の中、アッペンツェル・インナーローデンのランツゲマインデに集まった人々は、例年通り、州参事長官を始め7人の参事官を選出した。
昨年12月に新しく連邦大臣に選出されたエヴェリン・ヴィトマー・シュルンプフ司法相 ( SVP/UDC ) も特別ゲストとしてこの集会に出席した。同司法相は出身党である国民党から除名処分を言い渡されているが、ランツゲマインデでは「ヴィトマー・シュルンプフ司法相はわれわれの大臣だ」と歓待された。
アッペンツェル・インナーローデンのランツゲマインデは14世紀後半に始まったとされている。今日、ランツゲマインデが催される日曜日には、まずアッペンツェル市にあるザンクト・マウリチウス教会で礼拝が行われ、正午の鐘とともに広場へ向かう行進が開始される。
集会に参加できるのはアッペンツェル・インナーローデン州に住む18歳以上の男女だ。有権者であることを証明するのは投票カード。男性は、サーベルを腰に差して有権者であることを証明する場合もある。
swissinfo、外電 小山千早 ( こやま ちはや )
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