フランス語圏公共放送テレビ局RTS本社のビル(その2)
1970年代初め、公共放送テレビ局RTS本社の新社屋がジュネーブに完成した。その頃の常として使用されていた耐火材のアスベストを削る作業に合わせ、約30年後の2004年、ビルの全面改装が決まった。コンペから改装完了までをカメラが追った。
テレビ画像を作る3原色の赤青緑が彩りを添える3つのアトリウムは、RTSディレクターのマルシャンさんの希望に応えた空間だ。ここでは、どのフロアもエレベーターを使わずに行き来することができる。ただ、アトリウムのシンプルな見た目を保つためには、技術的問題の解決が必要だった。効果が生まれる背後にあるものは隠しておきたいと建築家は言い、こう続ける。「革新技術は表に出したくない。むしろ完全に消えていなくてはならない」
次回の配信は2019年5月19日。
シリーズ「スイスの建築」:スイス公共放送協会が過去にスイスエンジニア・建築家協会(SIA)と共同で制作したシリーズ番組「Die Schweiz bauen(スイスの建築)」はスイス国内にある優れた13の建築物を紹介。建築家や関係者らのインタビューを交えながら、プロジェクト発足の経緯や建築の過程などを紹介する。1回につき約3~5分に分けた日本語字幕付きの全13話を、毎週日曜日にオンライン配信する。
(独語からの字幕翻訳・小山千早 文・大野瑠衣子)
swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。
他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。