チューリヒ、ベルン、バーゼルのバレエ学校やバレエ団では、いずれもダンサーへの虐待が問題になっている
Keystone / Georgios Kefalas
バーゼル劇場バレエ学校が、プロ養成コースを閉鎖することを決めた。財政難が理由という。同校を巡っては、ダンサーへの虐待問題も浮上していた。
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2022/12/02 10:48
同校の理事会が30日発表した。州教育省に対し、今年度末でのコース閉鎖の許可と財政支援を要請したという。
ドイツ語圏のスイス公共放送(SRF)によると、バーゼル劇場バレエ学校は、虐待報道が出る前から既に財政難の状況にあった。だが同校のアドリアン・デヴェレ共同代表によると、10月に報道が出たことで「第三者からの資金調達が非現実的であることを実感し、そのような返答も受けた」。ジュニア、ホビー部門のコースを継続するか検討中という。
独語圏の日曜紙NZZ・アム・ゾンタークとバーゼルのオンラインニュースサイトBajourが10月末に報じたところによると、同校の元生徒30人以上がリハーサル中に定期的に屈辱や侮辱を受けていた。パフォーマンスに対する過度のプレッシャーから、骨折、摂食障害を患ったとも報じられている。
同校理事会は外部調査を依頼。ディレクターを停職処分とした。
チューリヒとベルンでも虐待問題
バーゼル劇場バレエ学校の「連邦プロ資格」コースは、義務教育終了後の生徒たちにプロダンサーとしての包括的なトレーニングを提供。修了すると国の認定資格を取得できる。同様のコースを提供するチューリヒ・ダンスアカデミーでも最近、同様の虐待問題が発覚。その後、経営陣は停職処分を受け、調査が始まった。
ベルン・バレエ団でも虐待問題が報じられた。同バレエ団と親団体のベルン市立劇場の幹部は10月下旬に記者会見し、ダンサーをセクハラから守れなかったことを謝罪した。
英語からの翻訳・宇田薫
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