うまい酒を造る
ハインツ・ヴッフリさん(80)は20年以上、蒸留装置を車に積み、1月から3月までスイス東部の農家を周って蒸留酒を造ってきた。1月末、トゥールガウ州に出向いたヴッフリさんに同行し'、移動式酒造りの様子を見せてもらった。
ある農場に車を止めたヴッフリさん。そこに朝から、農家の人々が発酵した果物(原汁)の入ったたるを持ってくる。最初にリンゴとナシを蒸留し、それからサクランボなどに移る。「酒がおいしくなるように魔法をかけることはできない。蒸留酒の香りは素材の質に大きく左右されるからだ」とヴッフリさんは言う。蒸留前に行う香りや味の検査では、「不合格」になるたるも出る。通常の発酵プロセスでは果物の糖分がアルコールに変化するが、うまく発酵しなくて酢になってしまったものもある。そうしたものは当然、蒸留されることはない(写真:トーマス・ケルン、swissinfo.ch)
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