米同時多発テロ実行犯スイスに一時滞在か
米同時多発テロ実行犯の少なくとも1人が、夏の間スイスに滞在していた可能性がある。その際、彼等はポケットナイフ2個を購入しことがクレジットカードの記録から証明された。このナイフがハイジャックに使用されたかどうかは不明だが、連邦検察当局はスイスがテロ活動の拠点となっていたかどうか捜査を開始した。
16日付けの日曜紙「ゾンターグブリック」の報道によると、ニューヨークの世界貿易センタービルに突入した2機を操縦していたと見られるモハメド・アタとマルワン・アルシェヒは、旅客機4機のハイジャックに用いられたのと同じタイプのポケットナイフとカッターナイフをチューリッヒで購入した。
連邦警察のウルス・フォン=デニケン長官は、テロ実行犯のうちの2人が今夏チューリッヒを経由し、うち1人は偽の身分証明書を用いて長期に渡ってスイスに滞在していた可能性があると発言した。「空港都市チューリッヒが、テロリストに利用された可能性を否定することはできない。が、チューリッヒにしろ、スイスにしろ、テトリスとの拠点であるとは思われない。」としながら、フォン=デニケン長官はスイスを拠点とするイスラム原理主義者過激派の組織があるかどうかを至急確認すると語った。
外務省によると、現在安否が確認されていないスイス人は150人。ヴォー州パイエルヌの大聖堂で行われたミサに出席したモーリッツ・ロイエンベルガー大統領は、神の前に、そして人の前に、テロリストらは自らの行為の責任から逃れることはできないと述べた。そして、「過去数日間、世界各国の政治家らは、なり振りかまわず神に救いを求めた。9月11日は、我々が人類の傷付きやすさ、弱さを思い知らされた残酷な記念日となった。」と語った。
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