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米歴史家、新著でユダヤ人協会を批判

米国の歴史家ノルマン・フィンケルシュタイン氏は、新著で米国のユダヤ人団体を、ホロコーストの事実を歪め、ナチの残虐行為を悪用しドイツとスイスの企業をゆすっていると批判した。

米国の歴史家ノルマン・フィンケルシュタイン氏(写真)は、新著で米穀のユダヤ人団体を、ホロコーストの事実を歪め、ナチの残虐行為を悪用しドイツとスイスの企業をゆすっていると批判した。

20日に出版された「The Holocaust Industry」で、フィンケルシュタイン氏は、ユダヤ系アメリカ人の団体を「ドイツとスイスに圧力をかけるため、クリントン政権の上層部を雇った。スイス銀行は最初に屈服し、1998年に総額12億5、000万ドルの和解金支払いに合意した。」と記した。ユダヤ人協会は、スイス銀行やドイツ企業から和解金を取ったが、ホロコースト被害者には、まだ1セントも支払っていないと書いている。「巨額の金額を手に入れたかったのはユダヤ人協会で、弁護団ではない。弁護団は、1.5%から2%の手数料を受け取る合意をしただけだ。が、協会が批判されたため、彼等は責任を弁護団に押し付けようとした。だから、世界ユダヤ人会議のエラン・スタインバーグのような連中は、今公式に弁護団を非難しているのだ。」

フィンケルシュタイン氏によると、ホロコースト関連のゆすりは、1967年のアラブ・イスラエル戦争の頃から始まった。イスラエルは、この戦争に勝利し、中東地域の米国の戦略的利益のパートナーとなった。そして、ユダヤ系アメリカ人の指導者らは、ナチの虐殺を自分達の立場を強化するのに利用するようになった。これより前、ホロコーストやイスラエルの問題は米国の世論でもほとんど語られた事はなかった。そして、この変化は、悲惨な結果をもたらした。「私は時々考える。ナチのホロコーストにとって、最悪だったのは、ユダヤ系アメリカ人達がこの事実を発見したことだ。」と彼は記述している。

フィンケルシュタイン氏の調査によると、およそ6万人のユダヤ人がナチの絶滅キャンプから生還し、2万人が解放後の最初の1週間で死亡した。フィンケルシュタイン氏自身の両親は生存者の1人だが、他の親族は全員死んだ。「1993年以来、協会は毎月1万人の生存者が死んでいると主張しているが、それは不可能だ。それだと、1945年に800万人の生存者がいたことになる。が、第2次世界大戦前のドイツ占領地域にいたユダヤ人は、700万人だ。」

これら全てを踏まえ、フィンケルシュタイン氏は、ホロコーストは特殊な事件だとする議論を論駁する。ベルギーのコンゴ占領、スターリン政権下の旧ソ連、ポルポト政権下のカンボジアでも、何百万人が死亡した。「ナチ・ホロコーストの異常さは、史実その物から起こったのでは無く、周辺から派生した史実を悪用して搾取する産業『ホロコースト産業』から起こったことだ。」

また和解金に関しては、国際機関を通して分配するべきだと、フィンケルシュタイン氏は主張する。また、ユダヤ人協会は、法的に道徳的に態度を改めるべきであり、クリントン政権にも同様な責任があるとしている。

世界ユダヤ人会議などユダヤ人団体からは、まだコメントが出されていない。が、フィンケルシュタイン氏の新著は、スイスの第2次大戦中の役割に関していかなる譲歩も拒否するスイス人らを鼓舞する事だろう。

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