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ランビエール、解説者として活躍 !

「フィギュアスケートの魔法のような側面を強調してコメントしたい」とステファン・ランビエール Art on Ice

ベルンで1月24日から30日まで開催される「ヨーロッパフィギュアスケート選手権」で、ステファン・ランビエールがスイス国営テレビの解説者を務める。

また、「スイス大使」として、国際オリンピック委員会 ( IOC ) 会長ジャック・ロゲ伯爵などVIPを迎える役割も果たし、最終日のガラにも特別出演する。

批判はしたくない

 「解説者、スイス大使、ガラの出演者と、いろいろな役割をこなしながらヨーロッパ選手権に参加できるのをとても楽しみにしている」

 と、ランビエールはフランス語圏のスイス国営テレビ ( TSR ) のインタビューで語っている。

 特に過去のライバルや新しいスケーターたちと出会い、インタビューや解説を行うのは新しい経験になると意欲満々の様子。

 「昨年はライバルだったフランスのブライアン・ジュベールにインタビューするなんて思ってもいなかった」

 しかし、酷評をするつもりかとの質問には

 「技術面はきちんと評価して正直なコメントを行いたいが、批判は絶対にしたくない」

 と答える。

 「スケートには、例えば振り付けなど、美しく素晴らしい側面が沢山ある。そうした人を引き付ける魅力的な、魔法のような側面を強調してコメントしたい」

 と、ランビエールがフィギュアスケートで大切にする要素を軸に解説をしていくようだ。

ガラ出演の背景

 ところで、今回のヨーロッパ選手権最終日のガラへの出演は、競技に参加したアマチュア選手だけの特権のはずだ。なぜランビエールが出演できるのか?そもそもランビエールは競技生活にはっきりと終止符を打ちプロに再転向したのだろうか?

 

 「プロとかアマチュアといった分け方は古く、ステファンにはふさわしくない表現。ステファンはフィギュアスケーター。ただそれだけだ。しかし、今後競技に出ることは絶対にない。それだけははっきりしている」

 と、マネージャーのマルク・リンデッカー氏は言い切る。

 ガラ出演は、こうしたランビエールに国際スケート連盟 ( ISU ) が特別に許可を与えたから実現したと話し、こう説明する。

 「普通ガラに出演できるのは、確かにオリンピックにしろヨーロッパ選手権にしろ、大会に参加した選手だけ。しかし、ステファンはスイスのフィギュアスケート界の王者。スイスを代表するという象徴的な意味での参加をスイススケート連盟が国際スケート連盟に要請し許可された」 

 

 ところで、スイススケート界の代表と言う意味では、1981年にヨーロッパ及び世界フィギュアスケート大会で優勝し、「ビールマンスピン」や「ビールマンスパイラル」を生み出したスイスの女子フィギュアスケーター、デニス・ビールマンもガラに出演するという。

新しい機会を糧に

 ランビエールは昨年、「シンアイス( Thin Ice )」で荒川静香と初めてペアを組み、高橋大輔には振り付けをするなど新しい局面を開いてきている。このことを10月のスイスインフォの単独インタビューで

 「僕は運がよく、とても恵まれている。確かに新しいことには危険も伴う。しかしその危険を冒してやると、また次の新しい機会が訪れるという具合に人生を前に進めてこられた」

 と語っている。

 今回の解説者またガラの特別出演者としての役割も、与えられた「新しい機会」だと積極的に捉え、1人のフィギュアスケーターとしての成長の「糧」にしているようだ。

2011年1月24日から1月30日までベルンで開催。

会場はポストファイナンス・アリーナで、7500人収容可能。

スイスからは、足を痛め出場が懸念されていたサラ・マイヤー ( 26 歳 ) も女子シングルで出場。もう1人の女子は16歳のロミー・ビューラー。

ステファン・ランビエールは、開催中のほぼ毎日、解説者として活躍する。

1985年4月2日、スイスのヴァレー/ヴァリス州、マルティニ ( Martigy ) に生まれる。 

1992年、7歳でフィギュアスケートを始める。

2005年3月、モスクワでの世界フィギュアスケート選手権大会で1位、19歳。 

2006年2月、トリノ冬季オリンピックで銀メダル。

2006年3月、カルガリーでの世界フィギュアスケート選手権大会で1位。

2007年3月、東京での世界フィギュアスケート選手権大会で3位。

2008年1月、ザグレブでのヨーロッパ選手権で2位。

2008年10月、左内転筋の負傷のため、競技生活に終止符を打つと宣言

2009年1月、プロ宣言後初めてスイスのスケートショー「アート・オン・アイス ( Art on Ice ) 」に出演。

2010年1月、バンクーバーオリンピックを目指し再び競技生活に戻った後、エストニアでのヨーロッパ選手権で2位。

2010年2月、バンクーバーオリンピックでは、ベストの力が発揮できず4位に。3位の高橋大輔とは0.51 点の差だった。

2010年3月、再び引退を表明。その後「シンアイス ( Thin Ice ) 」で、荒川静香とペアを組み、また6月には高橋大輔に振り付けを行うなど、新しいチャレンジを行っている。

技術面もさることながら、アーティスティックな表現は評価が高く、「リンク上のプリンス」と呼ばれている。 

( 出典・ステファン・ランビエール公式サイトなどから )

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