熱波の到来で、7月のスイスは記録的な猛暑と乾燥に見舞われている。7月の気温は平均を1.9度上回り、乾燥した天気の影響で、8月1日の建国記念日に予定されていた花火大会を中止する州も出ている。
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スイスは今年春頃からすでに記録的な暖かさだった。4月は記録が存在する1864年以降で歴代2位の暖かさを記録。5月も過去5番目、6月も過去4番目の暖かさだった。
スイス気象台(メテオスイス)によると、スイス西部のヴァレー(ヴァリス)州地域とアルプス南部の今月の気温は過去最高を記録。同州シヨンの気温は平均より3.3度高い。
>>シヨンには美しい中世の古城がある
またスイス気象台は、5月初めから7月中旬までの湿度が1921年以来最も乾燥していたと発表。4~7月では1864年以来で過去4番目に乾燥しているという。
一方、スイスの一部地域では激しい雷雨による記録的な降水量があった。ティチーノ州南部のマガディーノ・カデナッツォにある観測所によると、7月28日の1時間当たりの降雨量は2009年5月7日の53.2ミリを超える過去最高の60ミリだった。ただ降雨は極めて局地的という。
乾燥した天気が続いている影響で、スイスではほぼすべての州で、森林付近での花火や火器の使用を禁止(現時点ではフリブール、ジュネーブ、ヌーシャテル州のみ許可)。8月1日はスイスの建国記念日で、各地で花火大会が行われ個人でも花火をして祝う伝統があるが、多くの州が屋外での火器の使用を禁止したため、ツェルマット、ベルンなど一部自治体では花火大会を中止した。
また、2019年に廃炉が決まっているミューレベルク原発では機器の冷却が難航、減速運転を行っている。
花火などの使用については「全面禁止」「森周辺での使用禁止」など、各州によって程度が異なる。詳細は連邦政府のこちら外部リンクのページで確認できる(独/仏/伊/英語)。
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