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新型コロナ危機は民主主義をどう変えるか

スイス連邦政府は3月、新型コロナウイルス感染症の流行拡大を受け非常事態を宣言した。人々は2カ月間外出自粛を求められ、春期議会は中断。5月の国民投票は延期となり、連邦政府が感染症法上の緊急権に基づき単独で政策決定を担った。直接民主制はどこに行ったのか? 

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スイスの「緊急事態」法制

このコンテンツが公開されたのは、 新型コロナウイルスの拡大防止策として、スイス連邦政府は13日、全国の小中学校を休校にし、100人以上が集まるイベントや施設の営業を禁止した。こうした措置は国民生活に多大な影響を与え、経済損失も免れられない。感染症の拡大を防ぐために、スイス当局はどこまで強権を発動できるのか。

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世論調査機関gfs.bern外部リンクの政治学者マルティナ・ムーソン氏は危機下における人間の心理に詳しい。何百万人もの死者を出したスペイン風邪の流行後、米国は「狂騒の20年代」と呼ばれる時代に突入した。欧州では「黄金の20年代」となり、多くの人が極端なライフスタイルを謳歌した。新型コロナウイルス危機の終息後、世界が同じような経路をたどるという想像はなかなか魅力的だ。

スイス政府は今年3月16日、感染症法に基づき非常事態を宣言した。これにより、連邦内閣は議会の承認を得ずにコロナ対策を講じられるようになった。

春期連邦議会は中断されたが、上下両院は5月初旬、十分な距離を保てるよう連邦議事堂ではなくベルン市内の展示場で臨時議会を開催した。一方、イニシアチブ(国民発議)を提起したい人々はまだ我慢が必要だ。国民投票の実現に必要な署名の収集は、6月上旬まで禁止されている。

(独語からの翻訳・ムートゥ朋子)

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