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自転車ロードレースで銅メダル

北京の表彰台に立った1人目のスイス人、ファビアン・カンチェラーラ ( 写真右 ) 。優勝したサムエル・サンチェスとともに Keystone

北京オリンピックで競技が始まった8月9日、自転車のファビアン・カンチェラーラがスイスにメダル第一号をもたらした。

タイムレースを得意とするカンチェラーラがロードレースで銅メダルを獲得した。金メダルに輝いたのはスペインのサムエル・サンチェス。銀メダルはイタリアのダヴィデ・レベリンの手に渡った。

惜しくも逃した金メダル

 もう1人のスイス代表、ミハエル・アルバジーニが練習中にケガを負って辞退を余儀なくされたため、9日のロードレースには1人で臨んだカンチェラーラ。全長245キロメートルのコースの最後10キロメートルの地点では、メダル争いからすでに脱落したかに見えた。

 しかし、ゴール手前5キロメートルになってカンチェラーラーは守りから一転して攻めに入り、数キロメートル走る間に一時は金メダルに手が届くかと思われるまで盛り返した。だが、この巻き返しに体力を使いすぎたか、ラストスパートは金メダルに届かなかった。それでも、ロシアのアレクサンダー・コロブネフを押さえて銅メダルをもぎとった。

 ロードレースでスイスがメダルを得たのは、1996年のパスカル・リハルトの金メダル以来。カンチェラーラはこの数年、タイムレースだけではなくワンデーレースでも強さを見せている。2006年にはパリ~ルーベのパーヴェ・クラシック・レースで、そしてこの春にはミラノ~サンレモのレースで優勝を飾った。

 新しいオリンピック・チャンピオンのサムエル・サンチェスにとっては、これがシーズン2つ目の勝利。レースではどの出場選手も暑さとスモッグと高湿に悩まされた。この苛酷な環境が攻めの態勢を阻み、勝敗の行方はなかなかはっきりしなかった。カンチェラーラはレースを次のように振り返る。
「攻撃を仕掛けたときのリスクは大きかった。それだけに満足度も大きい。最後には足に残っているものをすべて放出した。どんな可能性があるかを見極めるためにレースに臨んだのでメダルは期待していなかった。それだけに、今日は特別な日となった。まずはこの意外な勝利を消化したい」

swissinfo、外電

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