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元社員がネスレ告発

ネスレを元社員が乳児用ミルクの国際協定違反で告発した。

ネスレを元社員が乳児用ミルクの国際協定違反で告発した。

ネスレを告発したネスレ・パキスタンの元社員シェド・アアマル・ラザ氏は、3年前同社の策略に嫌気がさし退職した。ある医者がミルクで育てられた4ヵ月の乳児の死の責任をラザ氏と雇用者に負わせた後で、退職の決心をしたと言う。ラザ氏によると、ネスレは医者に賄賂を贈ってネスレの調合乳を推薦するよう取りはからってもらい、母親を直接ターゲットとして試供品を無料配付し、従業員には販売割り当てを押し付け報奨金を与えた。これらの活動はすべて、最低6ヵ月間の母乳を推奨する母乳代用食品マーケティング国際規約に違反する。

ネスレは訴えを全面的に否認している。同社スポークスマンのマルセル・ルービンは来週パキスタンでのネスレのマーケティング活動の監査報告を公表するとし、「世界保健機関(WHO)の規約は法ではなく、単なる推薦事項にすぎない。国によって規約を状況に合わせて適用すればよいはずだ。規約を施行しない法を可決した国さえある。だから、我々は現地法がない場合には国際規約に厳しく従っている。」とswissinfoに語った。

が、NGO国際ベビーフード・アクション・ネットワークのパティ・ランドールさんは「ネスレは責任を全て現地に押し付けることはできない。現地の政策はヴェヴェーの本社から出されているのだ。我々は全世界をモニターしているが、規約違反の30%はネスレによるものだ。」と証言する。もっとも、ネスレのライバル社も規約違反は同様で、1997年のパキスタン調査では規約を遵守しているベビーフード製造会社は1社もなかったと付け加えた。

世界最大の食品多国籍企業ネスレは、経済的な影響力を行使し途上国政府にプレッシャーをかけるとランドールさんは告発する。「ネスレは政府が規定を設定しようとすると、緩和するよう圧力をかけ、施行モニターの委員会に加わらせる。」

折からジュネーブで開催されているWHOでは、途上国の乳幼児の保健が議論されている。WHOが独立と尊厳を保ち、極貧の乳幼児を守るため発言し行動てほしいと、ランドールさんは言う。WHOは特定の会社を批判または非難するのを好まないが、不適切な授乳は、乳幼児の栄養失調と死の主因だと言っている。また、ユニセフは、ネスレの名をあげてはいないが、WHO規約違反はどこでも行われており、特にパキスタンではひどいと発表している。

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