味覚で勝負!
和風ドレッシングがいま、スイスで売れている。日本人コックのアイディアを受け継ぎ、ロンニャ・サカタさん(27歳)がこれに手を加えた。チューリヒ工科大学で食品学を学んだ彼女。会社を創立し、製造から販売までを一手に引き受け、試食会では精力的に売りさばく。
「日本人の味覚とスイス人のそれは、甘味では大きく違います。スイスのお菓子を日本人はとても甘いと感じます。でも、塩味については両者に大きな差はないと思います」とサカタさん。和食の独特な味といわれるうま味も、スイスの某食品会社が出し、全国的に知られる調味料の味に似ているので、スイス人にとっては親しみのある味なそうだ。白ゴマ、黒ゴマ、わさび味の3種類のサラダドレッシングは、スイス人にも日本人もに、誰にでも分かってもらえる味とサカタさんは自負する。今年4月から販売し始め反響を呼んだのは、うま味をを分かってくれるスイス人の味覚のおかげかもしれない。
13歳のとき、東京の子どもの生活を描いたイタリア人女流作家による青少年向けの本を読んで、日本に行きたいと思った。大学で義務となっている企業実習のため、来日。当時働いていた会社で現在のパートナーと出会い、ますます日本が身近なものになった。
「一からすべてわたしが作った、わたしの心」とサカタさんが言うドレッシング。まずは国内市場を制覇し、ドイツや英国にも輸出したい。そこに住む知人たちから、是非販売して欲しいという強い要請があるからだ。
ドレッシングは3種類とも酸味がピリリと効き、若いサカタさんの新鮮な一面を思わせる味がした。
swissinfo、 聞き手 佐藤夕美(さとうゆうみ)
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