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年末年始のご挨拶とお願い

Larissa M. Bieler

SWI swissinfo.chを読んでくださっているあなたへ

世界を動かすものは、SWI swissinfo.ch (以下SWI)とスイスを動かします。

これらは、私たちの日常生活のちょっとした瞬間に反映される大きなテーマです。欧米の価値観への信頼性、人権や国際制裁に関する問題、脱グローバル化の動き、世界秩序における新たなパワーパラダイム、それに関連した世界の重要な選挙は、地政学的景観も形づくりました。米中関係をはじめとする貿易力学の変化、そして環境リスクへの懸念はスイスでも暴風雨や洪水などの自然災害によって表面化しています。そして2024年、人工知能(AI)利用が日常生活の一部となりました。

世界で最もグローバル化した国の1つであるスイスは、まさにその渦中にあります。

誤解と緊張によって、この世界は亀裂が広がっています。橋渡しをする人々とメディアが必要です。私たちはまさにこの責任を担っているのです。私たちは90年にわたり、健全なスイスのジャーナリズムを追求し、異文化間の対話、異なる立場に対する世界的な理解を促進してきました。

1935年以来、スイスの声を世界に

2024年、全世界の約4000万人の方々にSWIの情報をお届けできたことを大変嬉しく思います。私たちは約100人の社員と多くのフリーランスからなるチームです。そして、SWIは「1935年から世界におけるスイスの声」を届けてきました。来るべき2025年も、私たちは根拠のある、明快で驚きに満ちたジャーナリズムで、この約束を果たしていきます。

SWIは引き続き、地政学や国際都市ジュネーブ、民主主義の世界的発展、世界におけるスイスの科学に焦点を当てていきます。製薬業界や食品業界における多国籍企業のグローバルなネットワーク、スイスのアイデンティティ、文化、社会に関する問題にも光を当てていきます。

2025年 – SWI swissinfo.chが必要とされる理由

2025年、SWIと、スイスとスイス公共放送協会(SRG SSR)の対外向けサービスは重要な政治的決断にさらされることになります。スイス唯一の国際メディアであるSWIの将来を揺るがす内容です。連邦内閣は9月に発表した緊縮財政案で、2027年以降、SWIとtvsvizzera.it、3SAT、TV5 Mondeを含む対外サービスへの予算を半分に削減することを提案しました。私たちの存続に直接関わる問題です。国外におけるスイスの強い発言力は、スイスの経済的地位を強化し、スイスの中立政策を伝え、スイスの科学と文化に対する海外からの評価を高めます。なぜ連邦内閣は、これらのサービスがもはや支援に値しないという結論に至ったのでしょうか?

これはスイスとその開かれた情報空間に大きな影響を与えます。海外でスイスに関する情報を英語、スペイン語、ロシア語で検索すると、まずヒットするのはSWIのコンテンツです。SWIが存在しなければ、アメリカ、中国、ロシアの人々は自国語で最新の検索結果を見つけることができなくなり、スイスに関する信頼できる情報が検索結果に表示される保証もなくなってしまいます。

ここであなたにお願いがあります。

私たちが今後も必要である理由、あるいは、私たちがあなたのお役に立ち続けるために改善できることは何かをお聞かせください。異なる意見も歓迎します。私たちはオープンであり、議論を楽しみにしています。

本年も残すところあとわずかとなりました。どうぞ良いお年をお迎えください。来る2025年があなたにとって多くのチャンスに恵まれ、政治的緊張の少ない幸多き年となりますようお祈り申し上げます。

SWIディレクター

ラリッサ・ビーラー

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SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

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