スイス人の生活を直撃したコロナ危機⑧
最愛の家族が天国に旅立った。普段なら葬儀には大勢の人が別れを惜しみにやってくるが、新型コロナウイルスの影響でそれができなくなった。
カトリック教徒の多いスイス南部ヴァレー(ヴァリス)州の教会。教会での葬儀は誰でも参列できるため、普段なら大勢の人がお別れを言いにやってくる。だが、ティニ・ゲルチェンさんの葬儀は全く違った。政府の制限措置で、ごく近親の家族しか参列できなくなったからだ。
2020年4月23日にドイツ語圏のスイス公共放送(SRF)で放送されたドキュメンタリー番組「DOK」の計1時間38分の映像を、1回10分程度に分け、日本語字幕付きで順次オンライン配信します。この番組はスイス政府が非常事態を宣言した直後から、レストランや美容院の店主、病院のスタッフ、企業人に密着。市井の人たちがこの事態にどう向き合ったかを追いました。配信は日本語編集部のFacebook外部リンク、Twitter外部リンクでお知らせします。
今年91歳になるオイゲン・ハベッガーさんは自宅で1人暮らし。重症化リスクの高い基礎疾患持ちや65歳以上の人たちは、罰則こそないが不要な外出を自粛するよう政府から通告が出ている。ハベッガーさんには高齢者施設で暮らす妻がおり、会えない寂しさが募る。
自由に外出できなくなった高齢者のために、若者たちが買い物代行支援グループを立ち上げた。中心となって活動しているヘンリック・マーグさんが自転車で御用聞きに回る。
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