ランビエール 競技生活復帰への噂
「ステファン・ランビエールが競技生活に戻り、2010年の冬季オリンピック、バンクーバー大会に参加する可能性がまったくゼロではない」という噂 ( うわさ ) が流れている。
この仮説は、ロサンゼルスの世界選手権を契機にフランス語圏の日刊紙「ル・タン( Le Temps ) 」がランビエールのトレーナーや振り付け師にインタビューした、3月24日付けの記事に由来する。
復帰への扉を開いたままに
「ランビエールは最近またグンと成長した。自由になっている。音楽と一体になり、音楽に身を任せている。このようなステファンを今まで見たことがない」
と、トレーナーのペーター・グリュッター氏はランビエールの変化をル・タン紙のインタビューで指摘し、
「ステファンに競技生活への復帰を尋ねると『いや戻らない』と答えるが、私は個人的にその可能性が完全にゼロだとは言い切れないと感じている」
とニュアンスを持って答えている。
またランビエールは、競技選手に必要なドーピング検査プログラムに名前を残しているという。
「これは、ステファンが復帰への扉を開いたままにしているということだ。彼が競技生活に戻ると確信している訳ではないが」
とランビエールの振り付け師、サロメ・ブリュネール氏はコメントしている。
バンクーバー大会参加については、
「時々、リラックスして話をする時、バンクーバー大会に参加するといつか言い出すのではないかという気がふっとすることがある」
とブリュネール氏はほのめかしている。
しかし、もし競技生活に戻れば再発するかもしれない左内転筋の負傷については、
「ステファンは今、練習の中でちょうど適当なバランスを見つけようと模索している。ダンスをやることは、筋肉をうまくつけるのに非常に適した準備練習だ」
とブリュネール氏は、クラシックとコンテンポラリーのダンスを続けるランビエールを肯定的にとらえ、ル・タン紙の中で競技生活復帰への可能性をあくまで否定してはいない。
swissinfo
1985年4月2日、スイスのヴァレー州、マルティニに生まれる
1992年、7歳でフィギュアスケートを始める
2005年3月、モスクワでの世界フィギュアスケート選手権大会で1位、19歳
2006年2月、トリノ冬季オリンピックで銀メダル
2006年3月、カルガリーでの世界フィギュアスケート選手権大会で1位
2007年3月、東京での世界フィギュアスケート選手権大会で3位
2008年1月、ザグレブでのヨーロッパ選手権で2位
2008年10月、左内転筋の負傷のため、競技生活に終止符を打つと宣言
2009年1月28日に始まったスイスのスケートショー「アート・オン・アイス ( Art on Ice ) 」は、プロ宣言後初めてのスイスでのショーとなった。技術面もさることながら、アーティスティックな表現は高い評価を得ており、「リンク上のプリンス」と呼ばれている。
( 出典ステファン・ランビエール公式サイトなどから )
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