健康保険料は家計の大きな負担
毎月高額の健康保険料を支払うのは、スイスの家庭にとって大きな負担になってきている。
スイスでは、健康保険は個人が健康保険会社と契約して支払う。家計に占める割合が毎年増えて行くこの健康保険料に、わずか2割に満たない人のみが支払いは負担ではないと答えた。
来年はさらに不満が高まる
健康保険協会「サンテスイス ( Santésuisse ) 」が行った2009年の調査によると、健康保険料が負担ではないと答えた人はわずか16%だった。これは昨年の24%より減少している。
また、昨年の20%より10%増の、およそ30%の人が健康保険料は高すぎると答えた。さらにおよそ5割がどうにか支払えるが、高すぎると答えている。
この調査結果を、サンテスイスのディレクダター、シュテファン・カウフマン氏は、
「不景気のせいで、毎月の決まった家計の支払いが高く感じられてきたのだと思う」
と分析した。さらに、来年度は保険料が約15%値上がりすると見込まれており、「来年度の調査では、国民の不満はますます高まるだろう」と続けた。
これに対し、8割の人が緊急対策の必要性を訴えており、連邦政府が今年5月に提案した、30フラン( 約2600円 ) の初診料導入には6割の人が賛成している。
しかし、全般的に国民は現在の健康保険制度に満足しており、抜本的な改正、例えば収入や財産額に応じた保険料導入などには反対している。
swissinfo.ch、外電
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