スイス・グラールス州に住むアンドレ・ファン・シュプルンデルさんは人材会社やゲストハウスのほかに、趣味を兼ねたサイドビジネスを営んでいる。小さな手漕ぎボートで湖を岸から岸へ渡り、水遊びを楽しむ人々にアイスを売るのはスイス中で彼しかいないだろう。
このコンテンツが公開されたのは、
オランダ人の血を受け継ぐファン・シュプルンデルさんは、グラールス州の谷・クレーンタールで宿屋の息子として生まれた。商業学校に通ったあとITの世界に引き込まれ、その分野で職業訓練を受けた。おかげで両親の経営するゲストハウスは、自前のホームページを持つレストランとして先行組となった。
2000年にはIT関連の人材紹介会社を立ち上げた。さらに2014年には、あまり予期していなかったことに親のゲストハウスを受け継ぐことになった。それでも長年の趣味を手放さなかった。幼い娘とともに小舟「アイス・ドリーム・エクスプレス」に乗り、湖畔で水遊びを楽しむ人々にアイスを売るのだ。
郷土愛
クレーンタールはファン・シュプルンデルさんの人生から切り離せない土地だ。「険しい山々、狭い谷、光り輝く湖は私に安らぎを与えてくれる」と目を細める。「少なくとも週に1回はここへ来るし、それが無理ならウェブカメラで谷を眺める」
郷土愛に満ちた仕事に心血を注いできた。グラールス州に関する本を書き、歴史や地理、ハイキング情報を盛り込んだウェブサイトを立ち上げた。「観光客だけでなく地元の人々にも、この土地の素晴らしい魅力を知ってほしい」
(独語からの翻訳・ムートゥ朋子)
続きを読む
おすすめの記事
スイス都市部の風物詩 川遊びを疑似体験
このコンテンツが公開されたのは、
バーゼルにあるスイス建築博物館では今、バーゼルやベルン、チューリヒ、ジュネーブの4大都市の川泳ぎをテーマに企画展を開いている。都市部での川泳ぎがどう発展してきたか、来場者は立体型スクリーンで疑似体験できる。
もっと読む スイス都市部の風物詩 川遊びを疑似体験
おすすめの記事
猛暑をどう乗り切る? スイス流の涼み方
このコンテンツが公開されたのは、
スイス各地で連続猛暑日を記録した6月。スイス各地の川や湖では遊泳を楽しんだり、水際で涼を取ったりする人々の姿が見られた。
もっと読む 猛暑をどう乗り切る? スイス流の涼み方
おすすめの記事
涼を求めてスイスの川へ
このコンテンツが公開されたのは、
透明な水と美しい自然が楽しめるスイスの川。実は、1950年代まで廃水や汚水で汚れていた。現在も水質改善に力を入れており、2040年までには薬品や化学製品から出る微小な不純物を水処理設備でろ過し、除去できるようにする。 人…
もっと読む 涼を求めてスイスの川へ
おすすめの記事
ゴミ対策に悩むスイスの野外フェス
このコンテンツが公開されたのは、
スイスは野外フェスが最も多く開催される国の1つだ。だがイベント後に会場に放置されるゴミの量も多く、主催者を悩ませている。
もっと読む ゴミ対策に悩むスイスの野外フェス
おすすめの記事
スイス在住日本人が教える とっておきのスイスの夏休み20選
このコンテンツが公開されたのは、
いよいよ夏休み。山や川、湖といったスイスの自然も輝きを増し、世界中から夏を過ごしに観光客がやってくる。スイスに住む日本人はどのような夏休みを過ごすのか?お勧めの旅行先は?
もっと読む スイス在住日本人が教える とっておきのスイスの夏休み20選
おすすめの記事
ルツェルン湖畔に漂うスイスの伝説
このコンテンツが公開されたのは、
スイス発祥の地であるリュトリの丘から、ウィリアム・テルが射抜いたリンゴまで ― こうしたスイス連邦を象徴する伝説に共通する場所がある。息をのむほど素晴らしい景色をたたえる、ルツェルン湖(フィアヴァルトシュテッテ湖)だ。
もっと読む ルツェルン湖畔に漂うスイスの伝説
swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。
他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。