1勝1敗の週末
2月12日バンクーバーオリンピックが開幕した。メダルが期待されていたノルディックスキー・ジャンプでは現地時間13日、個人ノーマルヒルでシモン・アマン選手が金メダルを獲得した。
一方、第33回アメリカス・カップはなかなかスタートできなかったが、「アリンギ (Alinghi ) 」 は挑戦者「BMWオラクル ( BMW Oracle ) 」 に結局2連敗を喫し、2度目の防衛を果たすことができなかった。
優勝をかみしめる
アマン選手にとってはこれが三つ目の金メダル。8年前のソルトレイクシティ大会でノーマルヒルとラージヒルのダブル優勝を果たし、世界の注目を集めた。
スイスとバンクーバーの時差は9時間。13日夜、アマン選手のジャンプをテレビで観戦した人は約80万人、視聴率38.5%に上った。2回目、決勝戦のジャンプで確実に着地し、勝利を確認した後、アマン選手はしばらくの間ひざまずいてうつむいた。翌日、スイス国営テレビドイツ語放送局のインタビューで、このことについてアマン選手は
「いつもと違って、今回は優勝できる飛距離だとすぐに分かったし、着地もまずまずだった。この勝利をしばらく自分一人でかみしめたかった」
と語った。
アマン選手は1回目のジャンプで105メートル、2回目に108メートルを飛び、バンクーバーでスイスチーム初の金メダルを獲得した。2位はポーランドのアダム・マリシュ選手、3位にはオーストリアのグレゴア・シュリーレンツァウアー選手がついた。スイスのもう1人の選手アンドレアス・キュッテル選手は1回目のジャンプで94メートルと不本意な結果に終わり、35位で決勝進出はならなかった。19日にはラージヒル個人選が行われる予定だ。
スタートでペナルティ
一方、スペインのバレンシアで開催されていたアメリカス・カップでは、アメリカのBMWオラクルが連続2勝してあっさりと決着がついた。これで次回のアメリカス・カップの開催地は15年ぶりにアメリカへ戻ることになる。
第1戦は2月8日に予定されていたが、天候の関係でレース開始は最終的に12日まで延期された。3時間近くに及んだこの日のレースでは、アリンギは挑戦艇より10分5秒未確認遅れてゴールに入った。スタートで優位に立ったBMWオラクルの進路をさえぎったためにペナルティを課され、一時は追いついたものの、結局大差で敗れた。
第2戦が開催されたのは14日。この日のレースでも、アリンギはスタート前にプレスタートサイドに入っていたという理由で再びペナルティを課された。1つ目のマークターン寸前ですでに勝負の分かれ目が訪れ、理想的なポジションを取ったオラクルがそのまま逃げ切り、最終的に5分24秒の差でゴールに入った。
swissinfo.ch
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