スイスで8月にスーダン和平協議へ 米・サウジ共催
米政府は23日、スーダン国軍(SAF)と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」が8月中旬にスイスで和平交渉に向けて会合を開くと発表した。米国が両当事者を招待した。
アントニー・ブリンケン米国務長官は声明外部リンクで、協議の目標は紛争を終わらせることだと述べた。「米国はSAFとRSFに対し、米国の仲介による停戦交渉に参加するよう招待した。停戦交渉は8月14日にスイスで始まる」という。
サウジアラビアが共同で会合を主催する。オブザーバーとしてアフリカ連合やエジプト、アラブ首長国連邦(UAE)、国連も参加する。
ブリンケン氏は、スーダンでの敵対行為を停止し、困っている人々に人道援助を提供し、合意の履行を保証するための強力な管理メカニズムを確立することを目指すと述べた。
「より広範な政治問題については議論しない」と明言した。サウジアラビアのジェッダで行われたこれまでの交渉は失敗に終わっている。
7月に打診
スイス外務省はスイス公共放送(SRF)の取材に対し、米国の声明内容を確認した。米国が今年7月、スイスに「米国主導の協議の組織・実施の支援」を要請。サウジアラビアとともに協議開催に同意したという。外務省は「スイスは交渉を通じて紛争を解決するあらゆる努力を歓迎する」と記した。
スーダンでは1年以上にわたり、事実上の支配者アブドル・ファッタ・アル・ブルハン氏と元副大統領モハメド・ハムダン・ダグロ氏の間で血みどろの権力闘争が続いている。
紛争により数万人が死亡し、国連によると1000万人が難民となった。現在も多くの国民が飢餓の危機に瀕している。
深刻な人道危機にもかかわらず、多くの援助団体が治安への懸念からスーダンから撤退している。今も現地での活動を続ける「国境なき医師団」は、紛争当事者が民間人を尊重していないと批判する。
スーダン治安当局は今月、ハルツーム州在住の外国人に対し、同地域から退去するよう要請した。
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ドイツ語からのGoogle翻訳:ムートゥ朋子
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