スイスの学校では先生がドイツ語・フランス語両方で授業をする2カ国語教育がますます支持を集める。数学や歴史などの教科では両方の言語が使われている。(RTS/swissinfo.ch)
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ベルン州のビール(ビエンヌ)市は2カ国語教育の先駆者だ。市民の6割がドイツ語、4割がフランス語を母語とする。市内の小学校で2010年に実施した2カ国語教育の実験事業が成功を収め、このほど中等教育にも取り入れられた。新学期に合わせ、アルペンシュトラッセにある学校では6つの2カ国語クラスが開設された。州と市が合同で出資している。
ヌーシャテルでは600人の児童が2カ国語で学ぶ。ヌーシャテル州が11年に4クラスで2カ国語教育課程を取り入れ、今は30クラスに広がった。フリブール州も一部の学校で2カ国語教育を施す。だが一つの学校では、児童に対する手助けが足りず、2カ国語教育プログラムを中止せざるを得なかった。
フランス語圏のスイス公共放送(RTS)は、生徒や先生が2カ国語教育にどんな成果や課題があると考えているかを報じた。
(英語からの翻訳・ムートゥ朋子)
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二つの200キロメートル離れた州に住む40人ほどの生徒たちの年齢は11歳から12歳。九州ほどの面積に四つの言語圏があるスイスでは、この距離で十分に二つの違う言語が話されている。
5月中旬、フランス語圏フリブール市のラッシェル・デーレンバッハ先生とドイツ語圏のチューリヒ州キルヒベルクのマリーナ・シュトゥダッハ先生は、チューリヒ湖岸で「やっと」出会えた。今までに何通もの手紙を交換した。一緒に計画した外国語交換授業が今回ついに実現したのだ。
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