スイスの学齢期の子供たちを対象にした調査で、電子たばこを試したことがあると答えたのは、15歳の男子生徒の半数、女子生徒の3分の1に上った。
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中毒問題を専門とする「アディクションスイス外部リンク」が昨年、11~15歳の1万1千人を対象に調査外部リンクを実施した。
過去1カ月以内で電子たばこを利用したと答えたのは男子生徒が20.6%、女子生徒が12.9%で、紙巻きたばこよりも高かった。調査では昨年初めて「電子たばこと蒸気の吸引」がカテゴリーに加わった。
アディクションスイスは「若者の電子たばこ消費が常態化すべきでない」と警告。スイスでは現在、既存のたばこ製品と同様、未成年者の電子たばこ利用規制に向けた法制化が進む。
アディクションスイスはそれに加え、子供たちが簡単に買えないような価格設定や宣伝広告の制限を求める。同団体は、ニコチンは中毒性があり若者の脳の発達にダメージを及ぼす可能性があると指摘する。
2014年の前回調査と比べ、たばこなどの中毒性物質を試したことがあると答えた15歳未満の子供は、わずかに減少した。
2018年では、男子生徒の10%、女子生徒の8%が、少なくとも週に1回、普通のたばこを吸っていると回答した。 2014年はそれぞれ12%と9%だった。
また男子生徒の約11%、女子生徒の4%が、少なくとも週1回アルコールを飲んでいた(2014年は10%と6%)。
男子生徒の27%(14年は30%)、女子生徒の17%(同19%)が違法大麻を使用したことがあると答えた。合法大麻 製品CBDを試したことがあると答えたのは、男子生徒が9%、女子生徒が5%だった。
調査は、世界保健機関外部リンク(WHO)が後援する国際研究「学齢児童の健康行動外部リンク」(HSBC)の一部。連邦内務省保健局外部リンクと複数の州が財政支援した。同研究がスイスで行われたのは今回で9回目。
(英語からの翻訳・宇田薫)
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