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2018年の栄冠は誰の手に?(© KEYSTONE / MARTIAL TREZZINI)
© KEYSTONE / MARTIAL TREZZINI
ゴム製の鋳型にワックスを流し込む(© KEYSTONE / MARTIAL TREZZINI)
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ワックスで出来た「パルム(ヤシの意味)」が完成(© KEYSTONE / MARTIAL TREZZINI)
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一晩かまどの中で熱を加えると、ワックスが溶け、ヤシの枝の中が空洞になる。そこにイエローゴールドを流し込む(© KEYSTONE / MARTIAL TREZZINI)
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その後、水で冷やす(© KEYSTONE / MARTIAL TREZZINI)
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酸処理をして(© KEYSTONE / MARTIAL TREZZINI)
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高圧の水を噴きかけ、つやを出す(© KEYSTONE / MARTIAL TREZZINI)
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金のパルムドールを研磨する(© KEYSTONE / MARTIAL TREZZINI)
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作業には集中力を要する(© KEYSTONE / MARTIAL TREZZINI)
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ぴかぴかに磨き上げられて・・・(© KEYSTONE / MARTIAL TREZZINI)
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今年のパルムドールが完成(© KEYSTONE / MARTIAL TREZZINI)
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8日に開幕した仏カンヌ国際映画祭。最高賞「パルムドール」のトロフィーは、スイス・ジュネーブの工房で作られている。大きなクリスタルの塊とイエローゴールドから、8人の腕利きの職人が美しいトロフィーに仕上げる。
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2018/05/12 09:00
Thomas Stephens
ロンドン出身。英インディペンデント紙勤務を経て、2005年にスイス・ベルンに移住。スイスの公用語3つを話す。時間を見つけては国内を旅し、パブやレストラン、ジェラート屋でその語学力を発揮している。
Martial Trezzini (Keystone), Thomas Stephens, Ester Unterfinger
パルムドールは、ヤシの木の枝がモチーフ。クリスタルの台座に、金を施したヤシの枝が輝く。スイスの時計宝飾ブランド、ショパール外部リンク が過去21年間、制作を手がけてきた。パルムドールの授賞式は19日に行われる。
デザインは長い年月をかけ培われてきたもの。青いワックスで出来たヤシの木の枝が、鋳型におさめられる。かまどで一晩熱を加えてワックスを溶かすと、中が空洞になった型が出来る。
今年のパルムドールは重さ118グラム。18カラットのイエローゴールドが使われている。液体状の金属を鋳型に流し込み、冷たい水に沈めて表面の鋳型を取り除くと、金のパルムドールが姿を現す。その後、きれいに磨き上げて完成。同時受賞に備え、パルムドールは2つ用意される。
2018年のカンヌ国際映画祭
映画祭にはスイス勢の出品も。パルムドールを競うコンペティション部門には、スイス・イタリア合作の「Lazzaro Felice(原題)」(アリーチェ・ロルヴァケル監督)のほか、スイス・フランスのジャン・リュック・ゴダール監督による最新作「Le Livre d’Image (原題)」が出品されている。
平行して開催される批評家週間では、アニヤ・コフメル監督のアニメ初監督作品「Chris the Swiss(原題)」、フルーリン・ギガー監督の2作目となる短編「Schächer(原題)」が上映される。
また特別上映プログラムでは、ドイツのヴィム・ヴェンダース監督の「Pope Francis: A Man of His Word(原題)」でスイス・ルガーノの制作会社セレステス・イメージ外部リンク が、中国のワン・ビン監督が手がけた8時間の長編作品「死靈魂(原題)」でジュネーブの制作会社ADOK Films外部リンク が、それぞれ共同プロデュースした。
また、スイスのウルスラ・メイヤー監督がカメラドール(新人監督賞)の審査委員長を務める。
(英語からの翻訳・宇田薫)
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