英国の作家J.R.R.トールキンはスイスを訪れた際、その自然の美しさに魅了されたという。その感動は後に執筆された「ホビットの冒険」「指輪物語」の中で随所に取り入れられている。(rts/swissinfo.ch)
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1911年、当時まだ19歳だったトールキンは11人の仲間とともにインターラーケンからツェルマットを訪れ、アレッチ氷河やラウターブルンネンの滝、アルプスの名峰を目にし、多いに感動した。これらの風景は彼の本の中で、挿絵のスケッチとして再現されている。
旅行中に雪山で深いクレバスに落ちかけて死にそうな思いをしたことや、恐ろしい嵐にあったことなども、トールキンにインスピレーションを与えたと思われている。
ファンタジー小説の「生みの父」とも呼ばれるトールキンとスイスの関わりは深い。そのため、トールキン・ファンたちは彼の小説に出てくるヒーローの足跡や、トールキンがアルプスの地で目にした風景を探し求め、スイスに強い関心を持っている。スイス東部の町クールには、トールキンの生涯と作品に捧げられた、世界でただ一つの博物館がある。
だが、トールキンの書いた「ホビットの冒険」と「指輪物語」を原作に制作された三部作映画の撮影地には、スイスアルプスではなくニュージーランドが選ばれている。
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ハンス・ルドルフ(ハンスリューディ)・ギーガーさんは、1979年公開の映画「エイリアン」に登場する地球外生命体エイリアンのデザインとセットを手掛けたほか、人間と機械が融合した「バイオメカノイド」と呼ばれるスタイルの彫刻、絵画、家具のデザインでもよく知られている。
グラウビュンデン州クール出身で、移り住んだチューリヒで人生の大半を過ごした。その後、同名のチーズで知られる町グリュイエールを作品の「居場所」として選んだ。
グリュイエールにあるサン・ジェルマン城で1998年に開館し、ギーガーさんの作品を最も多く所蔵するH.R.ギーガー・ミュージアムは現在、ギーガーさんの2番目の妻、カルメン・シェイフェレ・ギーガーさんが管理している。
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