スイス国籍を持つスペイン人の建築家、サンティアゴ・カラトラバ氏はチューリヒのオフィスで数々の建造物を生み出してきた。過去30年以上に渡り建築史に名を残してきたカラトラバ氏は、現在アラブ首長国連邦ドバイで新たな超高層展望タワーを手掛ける。完成すれば世界一高くなるこのビルで、氏は再び技術の限界に挑戦する。(SRF/swissinfo.ch)
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カラトラバ氏はニューヨークとチューリヒを拠点に世界各国で活躍する建築家だ。未来的なデザインで知られ、自然界からインスピレーションを得ることが多いという。
チューリヒのシュターデルホーフェン駅の設計をきっかけに国際的な建築家としての道を歩み始め、これまでにニューヨークのワールドトレードセンター駅といった世界中の駅を手掛けてきた。
ドバイに計画中の新しいタワーは氏の最新プロジェクトの一つで、世界一高いビル、ブルジュ・ハリファ(828メートル)を超える予定だ。この超高層タワーの建設作業は既にスタートし、2020年のドバイ国際博覧会に合わせて完成が予定されている。
60代半ばを迎えたスター建築家のカラトラバ氏は、多忙な日々を過ごしながらも、毎日絵画の制作に3時間費やすことを欠かさない。
シリーズ「スイスのパイオニア」:それぞれの専門分野で第一人者として国内外で活躍するスイス人に焦点を当てた。スイス公共放送SRF制作。
(英語からの翻訳・シュミット一恵)
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今回の設計は、マリオ・ボッタ氏にとってある種の「帰郷」を意味した。ボッタはまさにこの建物が建てられた場所から見える山々 を眺めながら育ったからだ。
「石の花」のプロジェクト費用は2千万フラン(約22億円)。また、同プロジェクトの完成に必要な建築材料を山上に運ぶため、特別なケーブルカーを設置しなければならなかった。
ボッタ氏は日本でもよく知られた建築家。東京都渋谷区にもワタリウム美術館を建てている。
(英語からの翻訳・大野瑠衣子)
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