ニーゼン鉄道、(左)1909~1910年、(右)Till Seeholzer、2016年 (Sammlung alps)
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ブリエンツ・ロートホルン鉄道、(左)1899年、(右)Luca Noelia Gruber、2016年 (Sammlung alps)
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ユングフラウ鉄道、(左)1903年、(右)Nadine Laube、2016年 (Sammlung alps)
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ツェルマット、(左)1902年、(右)Sebastian Wyss、2016年 (Sammlung alps)
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ランゲンタール、フットヴィール、ヴォルフーゼン間を走行する鉄道、(左)1897年、(右)Ava Aimée Slappnig、2016年 (Sammlung alps)
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リギ鉄道、(左)1906年、(右)Thierry Bongard、2016年 (Sammlung alps)
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レーティッシュ鉄道ベルニナ線、(左)1908年、(右)Stefanie Zimmermann、2016年 (Sammlung alps)
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ヴヴェイのシンプロントンネル、(左)1911年、(右)Leonie Jucker、2016年 (Sammlung alps)
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夕日に赤く染まったアルプスの山頂、蒸気を吹かす機関車、サラサラと音を立てる渓流。これらは20世紀への転換期に観光客がスイスに対して抱いていたイメージだ。当時のスイスの観光ポスターに大きな影響を与えた画家、アントン・レクジーゲル(1865~1936年)の作品に、ベルン芸術大学の若い芸術家たちが新たな息を吹き込んだ。
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ボヘミアで生まれたアントン・レクジーゲルは、画家としての全盛期をスイスで過ごした。1893~1909年の期間にレクジーゲルほど、スイスの観光ポスターに影響を与えた芸術家はいなかった。レクジーゲルの作品は、ベルエポック(良き時代)の最も美しい側面を表現している。しかし、1909年にオーストリアに戻るや否や彼の作品は忘れ去られてしまった。
しかし、スイスアルプス博物館外部リンクで1998年に最初に行われた展覧会で、レクジーゲルの作品は再び評価された。同博物館は、レクジーゲルの初期のポスター作品を最も多く所有しており、その数は90点を超える。
それから19年後の今、同博物館で開催中の展覧会「Anton Reckziegel, zürück in die Gegenwart外部リンク(アントン・レクジーゲル――現代に立ち戻って)」では、ベルン芸術大学の若い芸術家19人が、レクジーゲルの作品を手がかりに今日の視点からポスターをデザインした。
同展覧会はスイスアルプス博物館で4月23日まで開催している。
(独語からの翻訳・説田英香)
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ただの宣伝ではなかった観光ポスター
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中央スイスの観光が本格的に始まってから、今年で200周年を迎える。これを記念し、ルツェルンのポスター・フェスティバル「ヴェルトフォーマット」では、観光ポスターに的を絞った作品が展示されている。スイス人デザイナーが手がけたポスター作品の数々を、スイス交通博物館でみることができる。
スイスにおけるポスターの歴史は、観光ポスターから始まった。既に前世紀に芸術とみなされていた観光ポスターは感情に訴えかける存在でもあり、今日までその輝きを失わずにいる。展示会場には交通手段をモチーフに、洗練されたデザインの作品が並ぶ。登山鉄道、船、バスなどの交通手段が、マス・ツーリズムを可能にした。
スイス交通博物館とルツェルン応用科学芸術大学が共同で取り組んだこのポスター展では、合計で36枚のポスターが展示されている。それらのデザインは時代を反映しているものの、スイスの観光ポスターの伝統は失われていないのが特徴的だ。
(写真・PHOTOPRESS、スイス交通博物館)
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同展で展示されている1950年代から今日までのポスター300点からは、日本のポスターの表現がいかに美しく、芸術的で、しかも多様な独自性に富んでいるかがうかがえる。 日本の禅の庭や工芸・建築などのデザイン世界に伝統的に存在…
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