ベルリンの壁崩壊２５周年、壁の軌跡をカメラが捉える

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ベルリンの町の外れ。ブランデンブルク州が広がる Dominique de Rivaz

二列に並んだレンガのような石は、壁のあった跡を示す。ベルリンのミッテ地区で Dominique de Rivaz

ベルリンとポツダムの境界にあるグリーニッケ橋。ソ連のKGBのスパイとアメリカのパイロットが情報交換した場所であったため「情報交換の橋」とも呼ばれる Dominique de Rivaz

ポツダムにあるグリブニッツ湖畔の壁の跡 Dominique de Rivaz

かつて境界だった場所 Dominique de Rivaz

境界だった場所に植樹が行われた Dominique de Rivaz

かつての壁に沿って植えられた８００本の桜。東西ドイツの統一を祝い、また友情の印として日本が寄贈した Dominique de Rivaz

壁に沿って並んでいた居酒屋 Dominique de Rivaz

西ベルリンに行こうとした人は、このドライリンデンの高速道路の上にある管理事務所を通過する必要があった Dominique de Rivaz

フローナウにあるこの彫刻は、１人の少女の記念碑だ。１８歳のマリネッタ・イコフスキーさんは１９８０年、壁を越えようとして２７発もの弾丸を体に受けた Dominique de Rivaz

ブランデンブルクは、プロイセン王のフリードリヒ２世と土地が砂地であることにひっかけ「老フリッツの砂場」と呼ばれていた。この砂地には、逃亡を試みた人々の足跡がしばしば刻まれた Dominique de Rivaz

東西の境界は、グロス・グリーニッケ湖に沿って作られた。今日この湖は湖畔が誰に属するかという問題でもめている Dominique de Rivaz

フランス人のための墓地。当時、壁を作るために墓石などが崩された Dominique de Rivaz

ベルリンの国境のシャウゼー通りにあった検閲所に作られた、カルラ・ザッハスの作品「ウサギの野原」。ウサギはベルリンの壁の下を掘って作ったトンネルを抜け、もう一つの壁との間の数十メートルの空き地「死者の空き地」まで行っていたという話を象徴している Dominique de Rivaz

リヒテンラーデにあった壁に沿ってまっすぐに伸びる道 Dominique de Rivaz

ベルリンの町とドイツの国を二分した壁は、今や本や絵葉書の写真でしか辿れない。ブランデンブルク門もその一つ Dominique de Rivaz

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ドイツは９日にベルリンの壁崩壊２５周年を迎える。スイスインフォは、スイスの映画監督・写真家のドミニク・デ・リヴァさんが撮影した「壁の跡」を紹介する。彼女は２００８年～０９年、この壁の跡を辿り１５５キロを歩いている。中には、平和のために日本が寄贈したという８００本の桜並木もある。

デ・リヴァさんは、主に冬の１２月、１月、２月に撮影している。しかし例外的に春のこの日本の桜並木も撮っている。しかし、彼女の目的は「きれいな風景」をフレームに収めることではない。道端の小さなこと、思いがけない発見、日常生活での感情（それには悲劇的な感情も含まれるが）、そんなものを捉えようとしている。

また、彼女の視点は歴史家のそれでもない。強いて言えば、個人的な慈愛に満ちた視点だ。だから、写真からは、壁の反対側で起こっていることを夢想した人々や刑務所から脱出しようと試みた人々の姿が浮かび上がってくる。（写真・Dominiqure de Rivaz 　文・Chnatal Britt 　制作・swissinfo.ch）