「レマンコリア展」、レマン湖の風景と文化をテーマに
イタリアへと抜けるヨーロッパの中心の地に、巨大な湖がある。それがレマン湖だ。この湖はアルプスの山々に囲まれ、さらにその広大さで海のような印象も与え、いわば「世界の風景」が体現されたようなところがある。
この風景での「世界の鏡」は「人間の鏡」を秘めてもいた。ルネサンス以来、またロマン主義の台頭以来特に、レマン湖は人の魂、すなわちメランコリーの宝庫となった。ジャンジャック・ルソーは『新エロイーズ』をこの湖畔で執筆。バイロンは、レマン湖畔のシヨン城をテーマに、詩集『シヨンの囚人』を書いた。世界の鏡、人間の鏡という二つの側面が展覧会「レマンコリア」の中心テーマになっている。ちなみに「レマンコリア」とは、レマン湖とメランコリーを混ぜて作られた造語だ。
(すべての写真 © ジェニシュ美術館、ヴェヴェイ)
swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。
他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。