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#LocarnoCloseup

映画愛好家にとっての楽園―ロカルノ国際映画祭は他の映画祭と何が違うのか?

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金豹賞はインドネシアのエドウィン監督に ロカルノ映画祭

このコンテンツが公開されたのは、 第74回ロカルノ国際映画祭の最優秀賞(金豹賞)は、インドネシアのエドウィン監督の「Vengeance is Mine, All Others Pay Cash(仮題:復讐は私の物、その他は全て現金払い)」に贈られた。

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2020年、ロカルノ国際映画祭は史上初めて開催を中止した。そして第74回が4日から始まる。移動規制のために来られない常連客も多いかもしれないが、ロカルノに到着した映画ファンは矢継ぎ早の上映を心待ちにしている。10日間で約200本の映画が上映され、街中が映画ファンに占拠される。

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1946年から続くロカルノ国際映画祭はスイスで最も権威のある国際映画祭とされ、カンヌ、ベルリン、ベネチア映画祭と比べ映画界では「最高の中で最小」の映画祭と見なされている。

ロカルノとこれらの大映画祭との違いは何だろうか?第一に、ロカルノは映画スターが集まる舞台ではない。セレブを追いかける報道陣もほんのわずか、もしくはほぼいないと言っていい。著名人は確かにいるが、たいていは映画産業や政策に対して尖った見方をしている。2019年には名誉ゲストの米映画監督ジョン・ウォーターズがセックスと田舎に関して奔放な発言をし、物議を醸した。

今年の目玉ゲストはジョン・ランディス監督だ。ジョン・ベルーシ、ダン・エイクロイド主演の「ブルース・ブラザーズ」(1980年)やエディ・マーフィーなど数々の不朽の名作を送り出し、米コメディ映画を活性化させたが、タブロイド紙を飾るような映画界の有名人ではない。ロカルノのゲストは映画や芸術性に対する評価で招かれているのであり、著名人のスター性を映画祭に利用するわけではないのだ。

もう1つの違いは、ロカルノの街そのものが映画祭の規模だということだ。紀元前14世紀には人が住んでいた痕跡を残すこの古い集落には、5平方キロメートルの小さな都市空間に約1万5千人(郊外を含めば5万5千人)が住む。映画熱にあふれた居心地の良い環境で、映画祭が街で唯一の興行であることがにじみ出る。カンヌやベルリン、ベネチアでは、映画祭の会期中も街なかの暮らしは通常通り動いているのとは対照的だ。

最後に、ロカルノは芸術志向の映画が集まるプラットフォームとしての地位を確立してきた。「最高の中で最小」の映画祭として、業界で誇大宣伝された注目作品を呼び込むのは自殺行為ともいえる(大半の監督やプロデューサーは、カンヌでの新作発表を好む)。その代わり、ロカルノは常に最も珍しい映画を探し求める。観客受けは良いがミニシアターで数週間上映されるだけの、他ではめったにお目にかかれない作品たちだ。

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swissinfo.chは映画祭の現場に入り、ロカルノを多様な切り口で報道する。ブラジル出身でスイスを拠点にするジャーナリスト兼評論家のエドワルド・シマントブと、モザンビーク生まれのイタリア人映像ジャーナリスト、カルロ・ピサーニが、映画祭の評論家アカデミー外部リンクと協力。毎年、映画祭をナビゲートするために世界から10人の若い映画・メディア評論家を招いており、今年はベトナム、ルーマニア、ハンガリー、ブラジル、チリ、ドミニカ共和国、英国、スイスの評論家たちが集まった。

このページ(やインスタグラム外部リンクフェイスブック外部リンクアカウント)では、批評家アカデミーの記事や、今年の映画祭に関連したコンテンツ#LocarnoCloseupをまとめ読みできる。

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SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

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