世界の音楽シーンに影響を与えてきたミュージシャンのプリンス(本名プリンス・ロジャース・ネルソン)さんが昨日21日、米ミネソタ州ミネアポリスの自宅で死去した。57歳だった。プリンスさんはモントルー・ジャズ・フェスティバル出演や各地でのコンサートのため、これまでに何度もスイスを訪れていた。
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スイス・フランス語圏の地方メディア(活字媒体およびラジオ)でキャリアを開始。2000年、swissinfo.chに生まれ変わる移行期中のスイス国際放送に入社。以降は政治、経済、文化、科学などあらゆるテーマで記事を執筆。ときに短編動画の制作にも携わる。
Marc-André Miserez, Christoph Balsiger, swissinfo.ch
「彼のためならどんなことでもできた」。スイスの各紙は今朝、プリンスさんの死を悼むモントルー・ジャズ・フェスティバル外部リンクのディレクター、マシュー・ジャトンさんのコメントを報じた。作曲家、音楽プロデューサー、ダンサー、俳優と、いくつもの顔を持ったプリンスさんのスイスでの活動は、レマン湖畔でのコンサートが最後になった。
モントルーでは2007年に1回、09年に2回、そして13年には3日連日でコンサートを開いたプリンスさん。「プリンスは3日とも全く違った公演をした」とジャトンさんは振り返る。「それがプリンスの売りで、ファンたちはたとえ10日連続でコンサートを見に来ても、絶対に同じ内容ではないと知っていた」
ジャズフェスティバルへの出演に関しては、「働きかけや交渉をする必要はなかった」と続ける。「プリンスのコンサートは、予定するものでもエージェントにかけ合うものでもなかった。プリンス自身が、出演したいと私たちに連絡をしてきた。13年のコンサートチケットは3日分が7分で完売した」
10年には、レマン湖畔の風景に感動したプリンスさんがラヴォー地区のブドウ畑をテーマにした曲外部リンクを作っている。それは、ユネスコの世界遺産にも登録される景色の伝統的なイメージとは対称をなす、ファンキーな作品だった。
(仏語からの翻訳&編集・由比かおり)
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