ローザンヌ郊外の高台に立つエルミタージュ財団の美術館で外部リンク現在、印象派・後期印象派を中心としたビュールレ・コレクション展が開催されている。
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Ester Unterfinger, swissinfo.ch
同美術館では初となった本展示会では、チューリヒの大事業家で武器商人のエミール・ゲオルグ・ビュールレ(1890~1956年)が収集したゴッホ、セザンヌ、モネ、ドガ、シスレー、ピカソ、モディリアーニなどの印象派・後期印象派の傑作54作品を見ることができる。
ビュールレは生涯をかけ、絵画を中心とした計633点もの芸術作品を収集した。彼がこの世を去った後、遺族が1960年にビュールレ財団を設立、203点の絵画・彫刻作品を一般公開した。公開されていない430点の作品は、現在も遺族が所有している。
これら54作品は、2018年に来日が決定。2月の国立新美術館「至上の印象派展 ビュールレ・コレクション外部リンク」を皮切りに、九州および名古屋を巡回予定。また財団の全コレクションは、20年の完成を目途に現在進められている拡張計画が終り次第、チューリヒ美術館への移管が決定している。
(英語からの翻訳・大野瑠衣子)
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スイスの美術館が展覧会を開くために美術品を借り受ける場合、美術館は各々で損害保険を手配する。展覧会用に名高い傑作を借り受け、それと同時に高額の損害保険料を支払うことは、美術館にとって簡単なことではない。
一方、美術品への損害を国が補償する「国家(政府)補償制度」が創設されている国々では、優れた文化芸術を鑑賞できる機会が多いという。美術館側が保険業者に対して高額の保険料を支払うことがないためだ。
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