ロカルノ国際映画祭 無名作品を取り上げ続けた70年の歩み
1946年に始まり、これまでに多くの映画界のスターが足を運んだロカルノ国際映画祭外部リンク。その中にはイタリアのロベルト・ロッシリーニ、イランのアッバス・キアロスタミ、米国のジム・ジャームッシュ、ドイツのヴィム・ヴェンダースら、世界に名だたる映画監督の名前もある。ロカルノ国際映画祭がたどった70年の歴史を写真で紹介する。
同映画祭は自由の精神の下、無名監督やマイナーな国の作品にスポットを当てて来た。批判や検閲には屈しなかった。
第1回は1946年8月23日、ロカルノ市内にあるグランドホテルの庭で開かれた。第二次世界大戦が終結したばかりで、9月にはカンヌやヴェネチアといった主要な映画祭が開催を控える中、イタリア語圏の町ロカルノは一足先にこうした文化イベントを開いた。
時を経て、ロカルノは無名作品を取り上げる映画祭としてその名を広めていった。代表的なのがイタリアの戦後ネオレアリズモ、フランスの若手監督らによるヌーベルバーグ、旧ソ連の衛星国やアジアの作品など。ロカルノから名を上げた監督も多く、ミロス・フォアマン(チェコ)、マルコ・ベロッキオ(イタリア)、アラン・タネール(スイス)、ジム・ジャームッシュ(米国)、スパイク・リー(同)、アッバス・キアロスタミ(イラン)、ペドロ・コスタ(ポルトガル)らがここから注目されていった。
(英語からの翻訳・宇田薫)
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