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映画「エイリアン」のデザインとセットを手掛けたスイス人アーティスト、ハンス・ルドルフ・ギーガーさんが13日、死去した。74歳だった。前日の12日、転落事故により病院へ搬送されたのち亡くなったと、スイス国営放送(SRF)が報じた。
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2014/05/13 14:29
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ギーガーさんは1940年生まれで、スイス・クール出身。チューリヒで建築と工業デザインを学んだ。1960年代頃からイギリスのロックバンド、エマーソン・レイク・アンド・パーマー(ELP)をはじめとする音楽バンドのレコードジャケットなどを手掛けた。 1979年に公開されたリドリー・スコット監督の映画「エイリアン」に登場する、地球外生命体エイリアンの「産みの親」として、その名を不動のものにした。1980年のアカデミー賞で視覚伝達効果賞を受賞している。 陰影が強く、性的要素や残酷さのある、その奇怪な作品にはファンも多く、映画をはじめとする、さまざまなアートに影響を与えた。近年はチューリヒに住み、制作活動を続けていた。
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H.R.ギーガー・ミュージアム、平坦ではなかったこれまでの道のり
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スイス人アーティストH.R.ギーガーさんが他界してから3年。映画「エイリアン」でアカデミー賞視覚伝達効果賞を受賞し、世界的に有名となったギーガーさんの作品は、彼の死後も中世の香りが漂うグリュイエールの町に残る。作品が展示されているH.R.ギーガー・ミュージアムは、今ではこの町になくてはならない存在となっている。(SRF、swissinfo.ch)
ハンス・ルドルフ(ハンスリューディ)・ギーガーさんは、1979年公開の映画「エイリアン」に登場する地球外生命体エイリアンのデザインとセットを手掛けたほか、人間と機械が融合した「バイオメカノイド」と呼ばれるスタイルの彫刻、絵画、家具のデザインでもよく知られている。
グラウビュンデン州クール出身で、移り住んだチューリヒで人生の大半を過ごした。その後、同名のチーズで知られる町グリュイエールを作品の「居場所」として選んだ。
グリュイエールにあるサン・ジェルマン城で1998年に開館し、ギーガーさんの作品を最も多く所蔵するH.R.ギーガー・ミュージアムは現在、ギーガーさんの2番目の妻、カルメン・シェイフェレ・ギーガーさんが管理している。
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