絵画を独学で学んだ、才能ある画家

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「ヌーシャテル湖の眺め」グワッシュ画、１９６６年。デュレンマットの家から見える風景を表現主義的に解釈したもの ead.nb.admin.ch

「帽子をかぶった男」ミクストメディア、１９７０年ごろ（左）と、「自画像」グワッシュ画、１９８２年。晩年には多くの自画像を描いた ead.admin.ch

「スイス国立銀行最後の総会」油絵、１９６６年。戯曲「フランク５世－プライベートバンクのオペラ」（１９５９年）を修正執筆する一方で、画家としてのデュレンマットはキリストの最後の晩餐をモチーフにして、集団自殺する銀行家を描いた ead.nb.admin.ch

「怒るケンタウルス」グワッシュ画、１９７９年。ギリシャ神話、特にケンタウルスはよくテーマにされた (1979)

「ある銀行家の葬式」油絵、１９６６年。また一人「銀行王」が亡くなった… (1966)

「ドン・キホーテ」ミクストメディア、１９８７年。馬に乗り槍（やり）で電線を狙うドン・キホーテと、ロバに乗った従者サンチョ・パンサ ead.admin.ch

ペンを槍（やり）のように投げる批評家、１９６３年。デュレンマットはよく、その想像力とユーモアを駆使した風刺画を描いた。これは戯曲「ヘラクレスとアウゲイアスの家畜小屋」が思わしい成果をあげなかった後に描かれたもの ead.nb.admin.ch

「大惨事」油絵、１９６６年。惨劇、星の衝突、原子爆弾による世界の破滅などは、デュレンマットが繰り返し用いたテーマでもある ead.admin.ch

栄光、１９６６年。演劇「メテオール（流星）」の登場人物で、病院でゆっくりと死に向かうノーベル文学賞受賞者ヴォルフガング・シュヴィッターをモチーフにした風刺画。デュレンマット自身を風刺している ead.nb.admin.ch

「巨人神アトラスの世界」グワッシュ画、１９６５～７８年。天空を背負うという苦役を負わされたアトラスは、星の衝突、隕石（いんせき）の落下、天変地異や大惨事とともによく描かれた ead.nb.admin.ch

「ヘルムト・カルティンガーの肖像」グワッシュ画、１９８１年。デュレンマットの風刺画を描く友人を描いた絵 © Centre Dürrenmatt Neuchâtel / Confédération suisse

「闇の昇天」グワッシュ画、１９８３年。キリストの十字架刑、復活、最後の審判、終末など、聖書から取られたモチーフはさまざまなバリエーションで描かれた ead.nb.admin.ch

「手の届かない聖者」コラージュ、１９７５年。天使や聖者もまた、繰り返し描かれた ead.nb.admin.ch

「赤い毛皮の女－シャーロット・ケール・デュレンマットの肖像」グワッシュ画、１９８４年。妻のロッティさんが亡くなった翌年の１９８４年、デュレンマットはドイツ人監督・女優のシャーロット・ケールさんと出会い結婚。ケールさんは２０１１年に死去 (1984)

「カナの婚礼」リトグラフ、１９８８年。キリストの奇跡を語った一場面は、右端のデュレンマットが見つめる中で繰り広げられる、みだらな宴会として描かれる © Centre Dürrenmatt Neuchâtel / Confédération suisse

「ナポレオン街道」グワッシュ画、１９６０年。 ead.nb.admin.ch

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画家になるべきか、それとも作家になるべきか？フリードリヒ・デュレンマットは２５歳までその選択に迷い、そして文学の道を選んだ。だが作家は死ぬまで、私的に絵を描き続けた。

現在ヌーシャテルの「デュレンマットセンター」には、デュレンマットの描いた絵画やデッサン、風刺画など約１千点が収められている。その「演劇芸術風の」作品のモチーフは、地域に伝わる話やギリシャ神話からとられることが多かった。

（写真　© Centre Dürrenmatt Neuchâtel）