EU加盟問題:世論調査に見る微妙な国民の心理
EU正式加盟をめぐる国民の心理は、複雑に揺れ動いているようだ。日曜紙「ゾンターグブリック」の世論調査では、EU加盟に反対と回答しとのは半数を若干上回った。その3日前の調査では、反対は62%だった。
EU正式加盟をめぐる国民の心理は、複雑に揺れ動いているようだ。日曜紙「ゾンターグブリック」の世論調査では、EU加盟に反対と回答しとのは半数を若干上回った。その3日前の調査では、反対は62%だった。
先週木曜日に発表された週刊誌「LユHebdo」の調査では、EU加盟反対は62%だったが、「ゾンターグブリック」の調査では半数を若干上回ったに過ぎず、わずか3日間で反対意見は激減した結果となった。また、仏語誌の「LユHebdo」では、独語圏スイス人の10人に7人がEU加盟反対だったのに対し、独語紙の「ゾンターグブリック」では、EU加盟反対の独語圏スイス人は10人に6人だった。
また、「ゾンターグブリック」のスイスの国連加盟に賛成かという問いには、およそ3分の2にあたる59%が賛成だと回答した。
21日の国民投票でスイス・EU相互通商条約が承認されて以来、EU正式加盟問題は、スイスの国内議論の中心だ。アナリストらは、この2つの世論調査の結果の違いを解説するのは、困難だと認めている。どちらの世論調査も、信頼のおける研究機関によって行われた。「ゾンターグブリック」の調査は、Isopublicが5月25日と27日に1、502人を対象に行った。また「LユHebdo」の調査は、MIS Trendが5月22日に752人を対象に行った。
が、調査は単にトレンド表示にすぎず、ある程度のエラーの余地を見込まなければならないと、専門家らは指摘する。また、世論調査は、国民投票とちがい、確実な国民の意志表示の場ではない。が、2つの世論調査の結果から、スイス国民がEUへの即時加盟を望んでいないことは、明白だ。
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