今日のスイスは、平和で中立な国として知られているかもしれないが、常にそうだったわけではない。過去には内戦や改革も経験した。その一つに、フルドリッヒ(ウルリッヒ)・ツヴィングリによってもたらされた宗教改革がある。(RSI/swissinfo.ch)
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これまでの歴史の中で、何千人という人々がスイスという国と社会の形成に貢献してきた。その人々の物語、戦い、革新的な考え、そして目立たなくとも重要な意義を持った変革が、何世代にもわたって受け継がれ、今、スイスの歴史書に記されている。そうした豊かな歴史的遺産が、スイスの至る所に残っている。人目に触れず、隠れてたたずむ遺産もあれば、誰も知らないような無名の遺産もある。
イタリア語圏のスイス公共放送RSIが制作した「スイスの七不思議シリーズ」では、スイスの文化的遺産の一部となっている歴史的な出来事や神話、伝説にゆかりのある七つの場所を厳選して紹介する。
シリーズ第2回目は、500年前のチューリヒを舞台に、スイスの社会的背景を変えた1人の男、宗教改革者のツヴィングリに焦点を当てる。
(英語からの翻訳・由比かおり)
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1522年3月9日、イースター前の断食期間中1回目の日曜日にその「大罪」は犯された。「犯罪現場」は、チューリヒの城郭から目と鼻の先にあるグラーベンガッセ通りの「ブドウ畑の家」と呼ばれる印刷工場。印字の収納箱や木の板、版木がごった返す工場に集まった10数人の男たちが、カトリック教会とその権威者らを挑発する行動に出たのだ。
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