気温が上昇すれば人も上を目指すー。スイスの人たちは暑くなると山に登る人が多い。気温は涼しいし、氷河もあるし、スキーやスノーボードも楽しめる。
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ロンドン出身。英インディペンデント紙勤務を経て、2005年にスイス・ベルンに移住。スイスの公用語3つを話す。時間を見つけては国内を旅し、パブやレストラン、ジェラート屋でその語学力を発揮している。
Thomas Stephens and Daniel Rihs, swissinfo.ch
スイスの今年の夏は1921年以来最も乾燥した天気を観測した。日中の気温が35度に達する日も珍しくない。
スイス南東部グロノで2003年に観測した41.5度という過去最高記録には達しそうもないが、欧州一帯を覆った熱波は作物や水位に大きな影響を及ぼしている。乾燥による山火事などを防ぐため、一部の州では屋外での火気の使用が禁じられ、原発も過熱を避けるため減速運転した。
その代わり、湖や川は涼を求める市民や観光客で大盛況。レストランやバーのオーナーもこうした人たちを呼び込もうと力が入る。
泳ぎ以外で涼みたい人たちは山へ向かう。標高2千メートルなら気温は19度、標高3千メートルまで上がれば10度まで下がる。気温が0度になるのは4500メートル地点だ。
マッターホルン(4478メートル)やモンテローザ(4634メートル)を制覇しようという人はごく少数だろうが、多くの人たちは山の涼しい空気を楽しんでいる。
(英語からの翻訳・宇田薫)
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