抗生物質が効かない!
世界的に見ると、スイスの抗生物質の服用頻度は非常に少ない。しかし、スイスでも抗生物質が効かない病気のケースは増える一方だ。それが原因で年間およそ80人が死亡している。
連邦内務省保健局 ( BAG/OFSP ) が12月1日に発表した公報によると、恐ろしいメチシリン耐性黄色ブドウ球菌 ( MRSA ) のほかにも、大腸菌や緑膿菌、非発酵陰性桿菌などの多剤耐性を獲得した病原菌が増えているという。
抗生物質の服用は最後まで
これらのバクテリアは敗血症や創傷感染、肺炎などの重い感染症を引き起こすこともあるが、多くの抗生物質に対して耐性を示すと特定の治療が難しくなったり、不可能になったりする。
抗生物質を乱用したと認められるのは、特に医師の処方箋なしに投薬したり、ウイルス感染症の治療に投薬したりした場合。医師が処方した抗生物質は、患者の健康状態がすでに回復しても、治療が終わるまで必ず服用しなければならない。
2001年から2006年まで、連邦基金は「抗生物質耐性研究プログラム」に資金援助を行ってきた。同プログラムの遂行によって、スイスに「抗生物質耐性センター」が作られ、抗生物質耐性を監視する体制が整えられた。
swissinfo、外電
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