「スイスのノーベル賞」と呼ばれる今年の科学賞「マルセル・ブノワ賞外部リンク」を、気候学研究者でベルン大学教授のトーマス・シュトッカー氏が受賞した。1日、首都ベルンで授与式が開かれた。(SRF/swissinfo.ch)
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気候変動の影響に関する同氏の研究業績が高く評価された。同氏には25万フラン(約2870万円)が贈られる。
シュトッカー氏は気候研究の分野で国際的にも有名。1980年後半にキャリアをスタートさせ、当時は理論モデルの研究に従事。その後、多様な気候データからの発見をこれらのモデルに落とし込んだ。
シュトッカー氏は、海流と気候の変化に密接なつながりがあることを発見。自身の研究チームとともに、グリーンランドと南極で氷床コア(筒状の氷の柱)の掘削調査を行い、80万年にわたる温室効果ガスの濃度レベルを特定することに成功した。
同賞は、マルセル・ブノワ財団(本部・ベルン)が1920年以降、スイスを拠点に活動し、科学に多大な貢献をした研究者に賞を贈っている。過去の受賞者のうち10人が、本物のノーベル賞を受賞した。
(英語からの翻訳・宇田薫)
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