健康状態と医療保険料はスイス人の悩みの種だ
© Keystone / Gaetan Bally
スイスの中道政党、キリスト教民主党は10日、医療保険料を引き下げるイニシアチブ(国民発議)に同意する署名11万9千筆をベルンの内閣事務局に提出した。イニシアチブ成立に必要な署名10万筆を超えたため、提案内容の是非をめぐり国民投票が実施される見通しとなった。
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≫スイスのイニシアチブ(国民投票)とは?
キリスト教民主党は10日の声明で「このイニシアチブは、スイス国民が最も大きな関心を寄せる問題に具体的な解決策を示す」と述べた。
イニシアチブは、医療保険料の上昇率が賃金上昇率の5分の1を上回った場合、連邦・州当局が適切な対策を講じることを求める内容だ。
具体的には、後発医薬品(ジェネリック)の利用推進や生産コスト(スイスでは他国に比べて高い)の削減のほか、医療の「無駄」や「過剰利用」を減らす取り組みが含まれる。
数週間前には、左派の社会民主党が医療保険料を世帯収入の10%までと上限を設ける案を掲げ、署名を連邦政府に提出した。現在は平均で世帯収入の約14%を占める。
昨年には超党派による別の医療保険料削減案も提起されている。
クレディ・スイスがまとめる「心配事バロメーター」によると、医療保険制度は過去2年間、スイス国民の心配事トップスリーに入っている。
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