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スイスで考案された靴箱大の超小型人工衛星が現在、地球を回る軌道上にある。この人工衛星を使って、アフリカの水の利用状況など、インフラを宇宙から監視する準備が進められている。
靴箱より少し大きいサイズの超小型人工衛星を開発したのは、スイス連邦工科大学ローザンヌ校(ETHL/EPFL)外部リンクから独立したスタートアップ企業「アストロキャスト外部リンク」だ。
3日、米国カリフォルニアから打ち上げられたロケットに乗って、同社の人工衛星は宇宙へと旅立った。試験段階を経て、靴箱大の人工衛星は、遠隔地にあるインフラや諸設備を監視するために活用される予定だ。
同社の人工衛星は、縦横10センチの直方体だ。第1機は、スペースX外部リンク社のロケット「ファルコン9」に搭載され、他の人工衛星70基とともに軌道に乗った。スペースX社は、米電気自動車メーカー、テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)が保有する宇宙ベンチャーだ。
アストロキャスト社のシステムは、遠隔地のインフラや設備を手ごろな価格で監視することができるため、コストパフォーマンスが高い。人道支援団体がアフリカの村の浄水活動に活用する予定だ。浄水装置には、水の消費量や水分状態に関するデータを1日に数回送る通信モジュールが取り付けられることになる。
同じ型の人工衛星第2機が来年1月、インドから宇宙に配備される予定だ。同社は2022年までにさらに60基余りの人工衛星打ち上げを計画外部リンクしている。
(英語&仏語からの翻訳・江藤真理)
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