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約25年前、2人のスイス人科学者が、太陽系の外にある惑星を初めて発見した。ペガスス座51番星bの発見は天文学において画期的な出来事だった。それ以降、宇宙の研究はどれくらい進んだのだろうか?
1995年、ミシェル・マイヨール博士とディディエ・ケロー博士(当時、大学院生)が、太陽系の外で恒星の周りを公転する最初の惑星を発見したと発表し、ジュネーブ大学は系外惑星の最先端研究拠点になった。
この最初の系外惑星は、科学者たちの想像を超えるものだった。巨大ガス惑星で、ペガスス座51番星のごく近くにあり、たったの4日で公転する。このように恒星のすぐ近くを公転する巨大惑星は「ホットジュピター(熱い木星)」と名付けられ、ペガスス座51番星bはその第1号になった。
その後、世界中の宇宙物理学者が、太陽系から遠く離れた場所にある多数の惑星を発見してきた。そのサイズ、構成要素、軌道の形状は多種多様だ。
最初の系外惑星を発見した当時、博士論文を書いていたディディエ・ケロー博士は、系外惑星の分野で研究を続けている。ケロー博士は、ジュネーブ大学にも籍を置くが、今では権威ある英ケンブリッジ大学キャベンディッシュ研究所のメンバーだ。
ケロー博士に、ここ25年の天文学上の発見と次世代の宇宙望遠鏡について話を聞いた。ケロー博士は、新型の宇宙望遠鏡が地球外生命体の存在を明らかにするに違いないと期待している。
(仏語からの翻訳・江藤真理)
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