宇宙望遠鏡CHEOPS(ケオプス)の名は、「CHaracterizing ExOPlanet Satellite(系外惑星を特徴づける人工衛星)」という意味を持つ。新しい太陽系外惑星の発見をミッションとする他の宇宙望遠鏡とは異なり、ケオプスの対象は系外惑星の存在が分かっている明るい恒星だ。
このコンテンツが公開されたのは、
宇宙望遠鏡ケオプスは、恒星を周回する惑星を超高精度の光度計で観測し、半径を正確に測定する。惑星の半径と、地上からの観測によって既に推定されている惑星の質量を組み合わせることで、これらの惑星が何でできているか ―地球のような岩石惑星か、木星のようなガス惑星か― を割り出すことができる。
ケオプスは、欧州宇宙機関(ESA)とベルン大学を中心とするスイスとの共同ミッションだ。アンドレア・フォルティエさんは同大学の宇宙居住性センター(CSH)外部リンク所属のインストルメントサイエンティストとして、計画から宇宙望遠鏡の開発に至るまで、全てのプロセスに携わってきた。フォルティエさんはカメラの前で、ケオプスはどのように作動し、研究チームはどのような発見を期待しているのかを詳しく説明した。
ケオプスは昨年12月18日、宇宙の旅を開始した。打ち上げの8カ月後、研究チームは最初の成果を発表した。木星の約1.5倍の大きさがある系外惑星「WASP-189b」の詳細な分析だ。しかし研究チームは、これは始まりに過ぎないと強調した上で、今後数年のうちにもっと多くの発見外部リンクがあると期待を寄せる。
(英語からの翻訳・江藤真理)
続きを読む
おすすめの記事
地球外生命体はいるのか?
このコンテンツが公開されたのは、
約25年前、2人のスイス人科学者が、太陽系の外にある惑星を初めて発見した。ペガスス座51番星bの発見は天文学において画期的な出来事だった。それ以降、宇宙の研究はどれくらい進んだのだろうか?
もっと読む 地球外生命体はいるのか?
おすすめの記事
「小国スイス」の宇宙での大きな存在感
このコンテンツが公開されたのは、
火星では欧州、米国、中国と、月面ではロシアと。木星の月や彗星、そして銀河のあちこちでも無限の可能性を探る― スイスの技術は宇宙の至る所で活躍している。
もっと読む 「小国スイス」の宇宙での大きな存在感
おすすめの記事
無数にある太陽系外惑星、生命体はどこに?
このコンテンツが公開されたのは、
ジュネーブ大学天文観測所は1995年10月6日、太陽以外の恒星を回る惑星、「太陽系外惑星」を発見した。それから20年。これまでに約2千個の太陽系外惑星が発見されている。だが生命体の発見はまだだ。私たちは一体何を探しているのだろうか?宇宙人か、それともバクテリアか?
もっと読む 無数にある太陽系外惑星、生命体はどこに?
おすすめの記事
史上最大の3D宇宙地図が完成
このコンテンツが公開されたのは、
国際的な科学者が協力して数百万個の銀河やクエーサー(準恒星状天体)を分析した共同調査が完了し、史上最大の3D宇宙地図が完成した。
もっと読む 史上最大の3D宇宙地図が完成
swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。
他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。