14日のサッカー・ワールドカップ(W杯)開幕まで1週間を切った。スイスのザンクト・ガレン州にあるスイス連邦材料試験研究所(EMPA)では公式試合球のテストが行われ、無事ゴーサインが出た。
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EMPA外部リンクは国際サッカー連盟(FIFA、本部スイス・チューリヒ)の承認を受け22年間、公式試合球のテストを行ってきた。全てのボールがテストをクリアするわけではない。その軌道などから「ゴールキーパー泣かせ」と言われるアディダスの公式試合球「Telstar18外部リンク」がこのほど、厳しい審査を無事クリアした。
正確な計測値が求められるのはボールの直径、丸みだけではない。水が入ったタンクの中で250回衝撃を与えても、浸水を最小限に抑え、気密性を保っていなければならない。そして2メートルの高さから地面に落とし、テスト前と全く同じ反発力がなければアウトだ。
ボールの形状は4千カ所のポイントから計測し、一寸の狂いもないことを証明しなければならない。それだけではなく、ボールを鉄製の壁に時速50キロメートルの速さで2千回打ちつけ、形状を保つことが出来なければ不合格だ。
テストはEMPAの専門家が特別に作った。導入された当時、厳しい基準をクリアできないメーカーも出た。EMPAのマルティン・カメンジンドさんは「一部の皮製ボールはテストの後、サイズが著しく大きくなったり、水を吸いすぎてしまったりした」と説明する。
カメンジンドさんは「旧来の縫い目は時間の経過とともに破れてしまうため、現在のボールは接着か溶接が施されている。ボールの表面も皮に変わってプラスチックが織り込まれるようになった。特に雨でグラウンドが濡れているとき、ボールの取り扱いがしやすいようにという配慮からだ」と話す。
(英語からの翻訳・宇田薫)
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