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国連の電子政府度ランキングで日本18位

インターネットで多くの国で家からの政治参加が出来るようになった。 Keystone

国連と国際電気通信連合(ITU、本部;ジュネーブ)が今月発表した2003年版世界各国の電子政府評価のランキングによると日本は情報提供サービスなどの総合評価で18位、電子政府による国民参加度では23位とインターネットの普及度の割には振るわなかった。

政府の電子化対策が1位だったのは米国で続いてスウェーデン、オーストラリア、デンマークでアジア諸国ではシンガポール(12位)と韓国(13位)が日本より上位だった。一方、電子参加指数では英国がトップで次いで米国、カナダとチリだった。

2003年版「世界公共部門報告」

 国連加盟国全192カ国を対象にした同報告は2年に1度出版され、全部で4万3千にも上る保険、教育、社会福祉、雇用税制金融の政府官庁のウエブサイトを調査した。なお、政府がウエブサイトを持たない国は18カ国あり、2年前の調査の48カ国から大きく減った。世界では5人に1人しかインターネットアクセスがなく、情報を受けるだけという人が50%でダウンロードやオンライントランザクションなどを行う人が少ないという。

日本の事情

 電子政府評価の総合ランキングは各国政府のウエブサイトの情報量、国民1000人当たりのパソコンや電話台数、ネット利用者数、情報通信インフラ、人材開発などで電子政府の基盤整備が出来ているかどうかを測った。通信インフラでは日本は17位だったが、オンライン申請や手数料の支払いなどの決済機能などに欠けているため電子参加指数が23位となった。報告の筆者は「電子参加はインフラだけでなく政府のやる気があるかどうかが大きい」と指摘する。

インタラクティブ性に欠ける

 報告では各国政府は市民の多くが参加する可能性があるにも関わらず、インターネットを通じた行政サービスを提供する電子政府の整備に消極的であると指摘。また、投資が大きい割にはインタラクティブ性に欠け、社会福祉などのオンラインサービスなどが少ないと分析し、使用可能性が限られていることを問題に挙げている。今後、行政手続きの簡素化や民主政治への市民参加の拡大に向けた努力が課題だと結論付けている。


スイス国際放送、 屋山明乃(ややまあけの)

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SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

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