米テスラ最高経営責任者(CEO)で世界一の富豪とされるイーロン・マスクの祖先は、スイス中央部にある小さな農村出身だ。郷土史家らが家系図専門サイトと地元の公文書館を利用し、祖先の出身地を特定した。ルーツであるホールドマン姓は現在もエメンタール地方に残る。
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ベルン州のエメンタール地方は、緑の牧草地や農家、独特の穴あきチーズなど、スイスを象徴するイメージに溢れている。独語圏日刊紙ターゲスアンツァイガー日曜版は1日、イーロン・マスクの祖先がこの地方の出身であるとの調査結果を報じた外部リンク。
イーロン・マスクの母メイ・マスクは、1948年4月19日にカナダでメイ・ホールドマンとして生まれた。メイ・マスクは自伝の中で、父方の一族は早ければ1727年にはスイスから米フィラデルフィアに移住してきたと語っている。しかし、スイスのどの地方の出身なのかは明らかになっていなかった。
調査グループは家系図専門サイトを利用し、イーロン・マスクの曽祖父ジョン・イーロン・マスクが生まれる11世代前まで家系を遡ることに成功した。11世代前となるバルトロメウス・ハルディマンは1544年、エメンタール州ジークナウで生まれた。バルトロメウスの息子アンドレアス・ハルディマンは1572年に、その孫のペーター・ハルディマンは1593年8月19日に生まれている。教会の記録を基にした地元の公文書館がこれを検証した。
調査によると、ハルディマン一族は1719年に米国へ移住。そこで一族はホールドマンと改姓し、ペンシルベニア州に定住したという。
郷土史家のハンス・ミンダーは、「イーロン・マスクのルーツがジークナウとエッギヴィールであることは明らか。この名字は当時、エメンタール地方以外では見られなかったからだ」と語っている。
(英語からの翻訳・大野瑠衣子)
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