世界経済フォーラムは27日、2017年の国際競争力ランキングを発表し、スイスが9年連続で1位だった。米国が2位、シンガポールが3位で、日本は前年の8位より一つ順位を落とし9位だった。
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スイスは優れたイノベーション技術、ビジネスや労働市場の質の高さが評価され、過去10年間で最高得点をマークした。同ランキングは報告書で、スイスについて「経済活動を支えるのは、極めて発達した公衆衛生、初等教育、確固たるマクロ経済環境などといった基礎的な要素だ。スイス経済は高い柔軟性があり、国際的にも最も機能的な労働市場が整っている」と評価した。
対象となった137カ国のうち、前年3位だった米国はシンガポールを抜いて2位に浮上。4位はオランダ、5位がドイツ、英国が8位だった。アジアでは香港が前年の9位から6位に躍進。中国は前回より順位を一つ上げて27位だった。最下位はイエメン。
日本が順位を落とした理由について、報告書では香港の躍進のほかに「根強い国の財政問題」などを挙げた。
(英語からの翻訳・宇田薫)
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「地元ラジオ局の記者が、なぜ私があえてこの小さなシャフハウゼン州と協働しているのかと聞いてきた。答えは簡単だ。同州が革新的だからだ」とガシュタイガー氏は言う。
同氏は「ファーストムーバー」と新しく呼ばれている先駆者たちに興味を引かれる。自身もその一人だと認識しているからだ。ブロックチェーン分野に特化した同氏のスタートアップ企業Procivisは先日、州民向けの電子証明書サービスのシステムをシャフハウゼン州と協働で構築していくことを発表した。
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スイスの製造業をロボットが救う?
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ロボットは産業の空洞化を食い止めるだけでなく、進んでしまった時計の針を戻してくれるかもしれない。スイスの製造業で、ロボットを使って生産ラインをオートメーション(自動化)する動きが加速している。高い人件費を抑え、生産拠点の海外流出を阻止する期待が背景にある。
最近のフラン高で競争力の低下を懸念したスイスの企業は、軒並みコストの安い海外に製造拠点を移した。契機は2015年1月、スイス国立銀行(中銀)が対ユーロ上限を撤廃し、ユーロが暴落したことにある。スイスの輸出業は打撃を受け、特に欧州市場は著しく影響を受けた。
生産拠点の海外流出を食い止め、国内企業が生き残りを図る頼みの綱は、最新のイノベーション技術だ。例えば人間と協働するロボット、生産ラインの欠陥を見つけるセンサー、全稼働部門を統括する高度なソフトウェアなど、それらが建設、組立から物流、発注に至るあらゆる部門で活躍する。
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ダボス会議って?10の疑問に答えます
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毎年1月、スイス東部のダボスで開かれる世界経済フォーラム(WEF)の年次総会(ダボス会議)。世界のビジネスリーダーや首相らが一堂に会する会議だが、会議の参加費やメンバー企業の年会費はいくらなのか。また開催国のスイスは警備に一体どれくらいの予算を投じているのか。スイスインフォが調べた。
1.WEFとは
本部はジュネーブ。経済学者クラウス・シュワブ氏が1971年に非営利団体として創設。当初は欧州企業の経営力向上が目的だったが、現在では経済、環境など多様なテーマを議論する場に発展した。加盟企業はパートナー、メンバーの種別があり、WEFに年会費などとして出資している。
2.パートナーとは
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第4次産業革命により、先進工業国では雇用の半数近くが消え去るか全く違う形のものに変わってしまうと見られている。実際、スイスでは過去15年間に職業構造がすでに大きく変化している。
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