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日本の一糸乱れぬ演技 観客から拍手喝采

日体大による演技「集団行動」のリハーサルのようす Keystone

軍楽隊の祭典「バーゼル・タトゥー(Basel Tattoo)」が21日からスイス・バーゼルで開催中だ。今年11回目を迎える同祭典では、スイス国内外の楽隊が19の演技を披露。日本からは海上自衛隊東京音楽隊と日本体育大学が参加した。中でもひときわ観客の注目を集めたのが、日本体育大学による演技「集団行動」だ。

 日本体育大学の生徒が組んだ隊列は、一糸乱れぬ動きを見せながらきびきびと舞台上を行進。号令と共に隊列は前へ、後ろへ、右へ、左へと進んでいく。たった一歩でも足を踏み外せば、全てが台無しだ。今回、日体大がバーゼル・タトゥー外部リンクで「集団行動」を初披露し、そのきびきびとした演技に観客からは大きな拍手喝采が起こった。

 「『集団行動』のビデオはインターネット上で何百万回も再生されている。これはバーゼル・タトゥーに招待しなければと思った」。同祭典のプロデューサーを務めるエリク・ユリアート氏はそう話す。日体大の「集団行動」が軍楽隊の祭典で披露されることは通常無いため、今回の同大の参加をとても誇りに感じているという。

エキゾチックな演技

 日本からは日体大のほかに海上自衛隊東京音楽隊が参加。力強い太鼓の響きや美しい着物の衣装、日本の伝統的な楽曲で観客を魅了した。

 また今年も例に漏れず「バグパイプ&ドラム隊(Massed Pipes and Drums)」が演技を披露。200人のバグパイプとドラム演奏者が共に舞台に立った。(下のビデオは15年の祭典のようす)

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 招待客の中にはスイスのルート・メツラー元連邦閣僚の姿も。過去数年にわたってバーゼル・タトゥーを観覧しているというメツラー氏は「過去と比べ、少し静かなプログラム構成になっていた」と今年の感想を述べた。それに対し前出のユリアート氏は「確かに今年の構成は少しゆるやかではあるが、そう意図したわけではなく、結果としてそのような舞台の流れになった」と話している。

プロデューサーの初舞台

 ユリアート氏は今年、同祭典のプロデューサーとしてだけなく、演奏者の一人としても舞台に立った。ユリアート氏が共同設立者として名を連ねる「トップ・シークレット・ドラム隊(Top Secret Drum Corps)」が設立25周年を迎え、設立当初の楽団員たちも共に舞台へ上がることになったからだ。演奏者としてバーゼル・タトゥーの舞台に上がるのは初めての経験だというユリアート氏は「舞台に立てて素晴らしい気分だった。このような経験が出来たことをとても誇りに思う」とコメントした。

バーゼル・タトゥー(Basel Tattoo)

エリク・ユリアート氏が2005年に「バーゼル・タトゥー制作会社(Basel Tattoo Productions GmbH)」を設立。友人と始めた軍楽隊「バーゼル・トップ・シークレット・ドラム隊(Basler Top Secret Drum Corps)」などの公演を06年に開催したのが始まり。11回目となる今年は7月21日から30日まで開催。

「タトゥー」は17世紀に軍隊で使われたオランダ語(Doe den tap toe)に由来。「ビールを給仕するな(明日のために帰らせろ)」の意味。現在では主に軍楽隊の祭典を指す言葉として使われる。

(独語からの翻訳&編集・大野瑠衣子)

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