ステファン・ランビエールが演出する「アイスレジェンド2016」に招待された高橋大輔と浅田真央。先月22日に開催された豪華なショーを撮影したフランス語圏のスイス公共放送(RTS)の映像から、ハイライトを2回に分けてお届けする。第1版は、高橋の「マンボ」と「ラクリモーサ」。そして浅田の「蝶々夫人」。2人とも「スイスのお客さんの反応を楽しみに踊りたい」と、ショー前に語っている。
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アイスレジェンドを立ち上げたランビエールの構想は、「友人のトップスケーターたちの伝説的なナンバーをもう一度再現したい。そして同時にピアノの生演奏で新しいナンバーを創作したい」というものだった。
今年2回目になる「アイスレジェンド2016」では、伝説的なナンバーの再現に、昨年に引き続きスイスのサラ・マイヤーやフランスのブライアン・ジュベールなどに加え、新たに高橋と浅田を招待した。
このハイライト第1版では、小箱の中の「宝物」のように、日本人のトップスター2人のショートプログラム三つをまとめた。そして第2版では、ランビエールとカロリーナ・コストナー、ピアニストのカティア・ブニアティシヴィリの3人のコラボで作られた、愛がテーマの「ル・ポエム」に焦点を当て編集する。
高橋大輔の二つのナンバー
日本で一度踊っただけだという「ラクリモーサ」をスイスで披露した高橋。レクイエムという、魂の浄化や鎮魂などがテーマなだけに感情表現が非常に難しいこのナンバーを高橋は「今回、スイスのお客さんにどういう風に受け入れられるかと思っていて、それを楽しみにしている」と、インタビューで答えている。
高橋が踊り出すと同時に、会場はシーンと沈みかえり、ジャンプが決まったときに拍手が起きただけで、高橋の「魂」の深い表現に引き込まれていた。
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久々に滑るという得意ナンバーの「マンボ」。これはショーの最後に披露され、またこのソロに続いて出演者全員がマンボのリズムで同じステップを踏み、フィナーレを飾った。
「ソロとしては最後のトリを僕にもらってもいいのかなという緊張感はありますが、盛り上がる曲なので、スイスのお客さんにも盛り上がっていただいて、僕も思い切りはじけようと思っています」と語ってくれた高橋。
しかし、このトリを伝説の「マンボ」で飾るという演出は、明らかにランビエールからの「大輔のマンボ」に対するオマージュであろう。
それに応えてか、カラフルで「セクシーな」シャツに身を包んだ高橋は、驚くほどの技術を駆使しながら、リズムに乗り楽しく仕上げ、観客も酔いしれた。
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浅田真央の蝶々夫人
ショーの前日、「蝶々夫人」をどう表現するかとの問いに、「日本人の芯の強さをヨーロッパの人に感じてもらえたらうれしい」と答えた後、少し置いて「蝶々夫人は日本人の物語なので、日本人が演じることで思いがもっと伝わるのではないか」と付け加えた浅田。
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浅田真央、「蝶々夫人」で細やかな情感と芯の強さを表現
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そんな意気込みが全てに溢れ出ているかのように、この日の浅田は、ジャンプをきれいに決め、しっかりと前を見つめる表情に「自分の人生は自分で決めていく芯の強い日本女性」を見事に表現して美しかった。会場からも割れんばかりの拍手が起こった。
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