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アメリカ国債格下げ、スイスフランへの逃避続く

ニューヨークのウォール街。眉間(みけん)には心配のしわが寄る Keystone

週明けの8月8日、ニューヨーク市場では株式相場が大きく崩れた。米国市場の後に始まるスイス市場もその影響を強く受けた。

午前中は大企業の株価指数が一時値上がりを見せたが、スイス証券市場指数(SMI)の終値は4968ポイントと、前日比で4%近いマイナスとなった。これは2009年4月以来の安値だ。

世界的な混乱

 フランクフルトやロンドンも同じような状況で、市場は大きく動揺した。ドイツ株価指数(DAX)の下落は5%以上で、2010年9月以来の最安値を記録。ギリシャでは14年来の最安値となったため、証券市場監督局は同日夕、2カ月間の空売り禁止を言い渡した。

 ヨーロッパ市場の前にはアジアでも大量の売りが発生。香港のハンセン株価指数は2%を超えるマイナスとなった。

スイスフランますます強く

 ユーロは対スイスフランで1ユーロ1.08フランを下回り、5日の記録的な安値に近いレートとなった。チューリヒ州立銀行(Zürcher Kantonalbank)は、市場はユーロとスイスフランの等価性を徹底的にテストするつもりだとみている。「ヨーロッパの首脳が毎日のように特別会議を行っている間は、ユーロに対する信頼は戻らない」と言う。

 ドルもまた記録的な安さに近づいている。8日の最安値は1ドル0.7528フラン。

 これに対し、金の価格は上がる一方だ。1オンス(約31グラム)の価格は史上初めて1700ドルの壁を破り、1715.01ドルを記録した。値上がりは今日も続いている。

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