スイス郵便との契約により、アマゾンのスイス国内での売上は3年以内に今の4倍に高まると推計される
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スイス郵便が今週、米インターネット通販大手アマゾンとの事業提携に署名したことが明らかになった。通関手続きを容易にし、アマゾンが通関手数料を顧客に請求できるようにする内容だ。
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ヴォー州ダイアンにあるスイス郵便・物流センター長のジャン・ガブリエル・メラン氏が、フランス語圏のスイス公共放送(RTS)に明かした外部リンク。独通販ザランド(Zalando外部リンク)と結んでいる契約と同じような規約・条件で、アマゾンに対する優遇措置はないという。
メラン氏は、アマゾンと共同で品質保証のためのデータ転送システムをテスト中だとも述べた。今春にもアマゾンとの契約を元に輸送が始まると見込む。
スイスの無料夕刊紙ブリックによると外部リンク、これまではドイツや英国のアマゾンで商品を注文した場合、荷物は一つ一つ個別に通関にかけられていた。購入価格に関税やスイスの消費税は含まれず、受け取り時に購入者が別途支払う必要があった。こうした手続きの煩雑さから、スイスへの配送を受け付けない店舗も多かった。
今回の業務提携で、アマゾンが注文を受けた商品を一括してスイスに輸送することになる。通関手続きはオンラインで行い、国境の税関を通さずにダイアンとウアドルフ(チューリヒ州)にあるスイス郵便の物流センターに直接届ける。関税や手数料も購入価格に含まれるため、荷物の受け取り時に料金を別途請求されることもなくなる。商品の選択肢も大幅に増える見込みだ。
アマゾンのスイスでの2017年の売上は約6億フラン(約670億円)に上る。スイス郵便との業務提携により、3年以内に4倍に膨らむという推計がある。
スイス郵便への影響も大きい。現在は1日平均55万個の小包を配送しているが、計1億5千万フランを投じて物流センターを3カ所増やす計画だ。
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